速さや道のりの連立方程式の文章題を難問まで難易度別に解説|中学数学~高校入試

基礎から難問まで解説します

にゃんこ
中学数学~高校入試で出題される道のり・速さ・時間を取り扱った連立方程式の文章題について、基礎から難問まで難易度別&パターン別に解説します。
坂田先生
後半ほど難問です。
ここに掲載した問題の効果的な使い方

速さや道のりに関する連立方程式の文章題|基礎~標準

速さや道のりに関する基本問題

家から駅まで2800mの道のりをはじめは分速80mで歩き、途中から分速200mで走ったところ、家を出てから23分後に駅に着いた。

(1)歩いた道のりを\(x\)m、走った道のりを\(y\)mとして、\(x\)と\(y\)を求める連立方程式を作れ。

連立方程式の立式図解1
にゃんこ
中学数学でまっさきに学習するタイプの、速さや道のりについての問題です。

(2)歩いた時間を\(x\)分、走った時間を\(y\)分として、\(x\)と\(y\)を求める連立方程式を作れ。

連立方程式の立式図解2
坂田先生
このように2パターンの文字の置き方で方程式を作る練習をすると実力が付きます。
にゃんこ
なので、中学数学の定期テスト対策などの練習問題としては良問です。
池の周りを一周する文章題:標準レベル

池の周囲に道路がある。

AとBの2人が、この路上の同じ地点を同時に出発して、互いに反対方向に走ると、出発してから2分後に出会う。

同じ方向に走ると、AがBを1周引き離すのに出発してから16分かかる。

Bの速さを分速210mとする。

Aの速さと、池の周りの道路1周分の長さを求めよ。

池の周りを1周する問題の解説池を一周するタイプの、速さや道のりに関する文章題は、中学数学の定期テストで出題された場合、少し難しめの問題となります。

高校入試で見た場合、標準レベル~やや難問の類問題です。(もちろん志望校にもよりますが)

(立命館高校)

2地点を二人で往復する速さの文章題:標準レベル

P地点とQ地点を行き来するための道として、Aコース、Bコースという2本の道がある。

ある時、太郎君と花子さんがP地点を同時刻に出発し、Q地点へ向かった。

太郎君はAコースを時速4㎞の速さで歩き、花子さんはBコースを時速5㎞の速さで歩いたところ、太郎君は花子さんより24分遅れてQ地点に到着した。

次に2人は同時にQ地点を出発してP地点へ向かった。

この時は花子さんはAコースを時速5㎞の速さで歩き、太郎君がBコースを時速4㎞の速さで歩いた。

すると、花子さんは太郎君より51分早くP地点に到着した。

Aコースの道のりを \(x\) ㎞、Bコースの道のりを \(y\) ㎞として、連立方程式をつくり、 \(x\) と\(y\) を求めよ。

2地点を二人で往復する速さの問題
にゃんこ
太郎君と花子さんが、それぞれのコールを通り、かかった時間についての方程式を作ります。

~~P地点からQ地点へ向かう場合~~

太郎君のほうが24分遅れて到着したので、花子さんよりも、太郎君が到着するまでの時間のほうが長かったことになります。

その時間差は24分なので

太郎のかかった時間=花子のかかった時間+24

という方程式ができます。

~~Q地点からP地点へ向かう場合~~

今度も太郎君のほうが51分遅れて到着したので、花子さんよりも、太郎君が到着するまでの時間のほうが長かったということですね。

その時間差は51分なので

太郎のかかった時間=花子のかかった時間+51分

という方程式ができます。

ただし、解説図では

花子のかかった時間=太郎のかかった時間-51分

という式を採用しています。

坂田先生
この二つの式を連立方程式で解いてxとyを求めるわけですが、計算が手間どるタイプの問題ですので、計算力を鍛えるために一度は最後まで解いておくことをオススメします。

(明訓高校)

時間の比を使う速さの問題:やや難問

20㎞離れているP地点とQ地点との間を往復した。

行きは、P地点から30分間歩いた後、27分間車に乗り、Q地点に到着した。

帰りは、Q地点から1時間歩いた後、車に乗って、P地点に到着した。

車に乗った時間の比は、行きと帰りとではそれぞれ9:8であった。

歩く速さ時速\(x\)㎞、車の速さ時速\(y\)㎞として、連立方程式をつくり、\(x\)と\(y\)の値をそれぞれ求めよ。

比を利用した速さ道のりの難問
坂田先生
高校入試の問題でも少し難しめの文章題です。文章を眺めながら式を作るのではなく、まずは図にまとめましょう。

行きと帰りについて、速さや時間、道のりなどを書き込みます。

すると、帰りについての車での所要時間が不明であることがわかります。

それに対するヒントが、車での移動にかかった時間の比です。

行きと帰りとでは車での移動にかかった時間の比は9:8となっています。

それをもとに、まずは帰りの車移動にかかった時間を計算します。

にゃんこ
これが第一ステップです。

次に、それぞれの時間の表記が『分』による表現となっています。

それに対して速さは時速での表記になっていますので、『分』を『時間』での表記に変えます。

にゃんこ
このあたりの単位の変換が苦手な人は、まずはコレだけを練習してください。
坂田先生
これで下準備が整いました。

あとは、行きと帰りについて、それぞれ、道のりについての方程式を作ります。

その連立方程式を解いて、xとyを求めて完了です。

坂田先生
中学数学の基本で解ける問題ではありますが、単位の変換であったり、比が登場していたりと、いくつかの基本が組み合わさっていますので、速さの応用問題として紹介しました。

(明訓高校)

速さや道のりに関する文章題の難問|中学数学~高校入試

速さの比が登場する文章題の難問

A地点からC地点の間に峠Bがある。

ある日、太郎君はA地点とC地点の間を往復した。

行きはA地点から峠Bまでx分かかって登り、峠BからC地点までy分かかって下り、その合計時間は32分であった。

帰りはC地点から峠Bまで登り、峠BからA地点まで下り、かかった時間は31分であった。

行きと帰りの登りの速さは等しく、行きと帰りの下りの速さも等しい。

登りの速さと下りの速さの比は3:4である。

xとyについての連立方程式を作り、xとyを求めよ。

また、A地点から峠Bまでの距離と、峠BからC地点までの距離の比を求めよ。

速さの比を利用した文章題の解説
まず、行きの登りにかかった時間をx分とおき、下りにかかった時間をy分とおきます。

つまり行きにかかった時間の合計は32分なので

x+y=32

という式がつくれます。

また、登りの速さ:下りの速さ=3:4なので

登りの速さを分速\(3v\)m

下りの速さを分速\(4v\)m

とおきます。

これにより、AB間の道のりは3vxm、BC間の道のりは4vymと表現できます。

これをもとに、帰りの登り時間と下り時間を表現するとこうなります。

帰りの登り時間は \(\dfrac{4vy}{3v}\) 分

帰りの下り時間は \(\dfrac{3vx}{4v}\) 分

帰りの合計時間は31分なので

\(\dfrac{4vy}{3v}+\dfrac{3vx}{4v}=31\) となります。

約分をしてvを消去できるので

\(\dfrac{4}{3}y+\dfrac{3}{4}x=31\) となります。

これと、先程の

x+y=32

を連立方程式で解くと、xは20,yは12となります。

にゃんこ
距離AB:BCについて。

AからBの道のりは \(3vx\) mで、BからCの道のりは \(4vy\) mとなります。

ここのxとyに先程求めたものを代入すれば距離AB:BCの比が算出できます。

答えは5:4です。

公立中学の数学定期テストではなかなか出ないレベルの文章題です。

高校入試問題としては難問と言っていいでしょう。

坂田先生
以上、中学数学で学習する『速さや道のりをとりあつかった文章題』について、基礎から難問まで難易度別に解説しました。
にゃんこ
高校入試対策としてお役立てください。