中学数学|規則性の問題を応用~難問までパターン別に解説

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規則性の問題サムネ

にゃんこ
中学数学で学習する規則性の問題について、様々なパターンをここで練習できます。後半ほど難問です。
坂田先生
一つの問題に対しても、様々な考え方があります。まずはそれを体感できる問題を中心に解説していきます。
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中学数学の規則性の問題|基本~標準

問題

1番目から順に、丸が次のように規則的に並んでいる。このときn番目の丸の個数をnの式で表せ。
規則性の基本問題01

答え: \(\dfrac{n^{2}+n}{2}\)(個)規則性の基本問題01の解説

学習ポイント
規則性の問題を解くときのコツは、1番目や2番目で式を考えようとしないことです。
最初の番号ほど、規則性を発見しにくいので、この問題のように4番目あたりで規則性や法則性を見つけると解きやすいことが多いです。

問題

規則性の基本問題02
先程の図に対して、次のように最も周りの丸の数について考える。このとき、n番目の数をnの式を表せ。ただしnは2以上の自然数とする。

答え:3n-3(個)規則性の基本問題02の解説
答え:3n-3(個)規則性の基本問題02の別解
にゃんこ
ここまでの問題にあったように、「石を並べる問題」が基本中の基本になります。このパターンの基本を最初に対策してから次に進みたいという方はこちらの学習ページでマスターしてください。
碁石の規則性まとめ一覧
坂田先生
これだけのパターンと解き方3通りをマスターできます。
にゃんこ
大丈夫だという方はこのまま続きの問題をどうぞ。
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紙と画鋲の規則性の問題

正方形の紙の四隅に画びょうを刺し、壁に貼り付けていく。貼り付ける紙を2枚、3枚と増やすにつれ、次のように規則正しく貼り付けていく。紙をn枚使用するときに使う画びょうの数をnの式で表せ。紙と画鋲の規則性の問題

紙と画鋲の規則性の問題の解説2
答え:3n+1(個)答え:3n+1(個)紙と画鋲の規則性の問題の解説
答え:3n+1(個)紙と画鋲の規則性の問題の解説3
学習ポイント
様々な考え方で式を作ることができますが、ここに示したように3通りの考え方でスラスラ式を組み立てられる練習をしておくと理解が深まり、実力が上がります。
のりしろの規則性の問題

縦5㎝、横3㎝の長方形の紙を、のりしろ1㎝で次のように張り合わせていく。
n枚の紙をつなげたときの面積をnの式で表せ。紙を貼り合わせる面積とのりしろの規則性の問題

答え:12n+3(㎠)紙を貼り合わせる面積とのりしろの規則性を解説
答え:12n+3(㎠)紙を貼り合わせる面積とのりしろの規則性を解説2
学習ポイント
のりしろの長さが2㎝の場合を考えてみると、どちらの考え方のほうが式が作りやすいでしょうか?試してみましょう。
三角形を貼り合わせる規則性の問題

次の図のように、各辺の長さが2㎝の正三角形を、となり合う正三角形どうしの底辺が1㎝ずつ重なるように貼り合わせて図形をつくっていく。実線部分は図形の周を表し、『』は図形の頂点を表している。
三角形を貼り合わせる規則性の問題

三角形をn枚張り合わせたときにできる図形の頂点の数と、周の長さについて、それぞれnを用いた式で表せ。ただしnは2以上の自然数とする。

答え:(頂点の長さは)2n+1、(周の長さは)3n+3

にゃんこ
頂点の数をnの式で作る考え方
三角形を貼り合わせる規則性の問題の頂点の数
坂田先生
周りの長さをnの式で作る考え方
三角形を貼り合わせる規則性の問題の周りの長さ
にゃんこ
続いて応用~難問レベルです。
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規則性の問題の応用~難問

分数が規則的に並んだ問題

次のように、数が規則的に並んでいる。次の問いに答えよ。(石川県改)
分数の規則性の問題

(1) 5と6の間には4つの分数が並んでおり、その和は22である。同様に考えて、7と8の間に並ぶ数の和を求めよ。

答え:30分数の規則性を解説1
(2) 5を1番目の数、\(\dfrac{26}{5}\) を2番目の数というように決めたとき、83番目の数を求めよ。またn番目の数をnの式で表せ。
答え:83番目の数は \(\dfrac{107}{5}\) 、n番目の数は \(\dfrac{n+24}{5}\) 分数の規則性を解説2
(3) 5と6の間に並んでいる数は4個ある。5と自然数xの間に並んでいる数は何個あるか。xを使った式を表せ。ただし、x>5とする。
答え:5x-26(個)分数の規則性を解説3まず、5と6の間に並んでいる数は4個あるという情報から、「では5と7の間に並んでいる数はいくつあるか?」と数えてみます。すると4個に5個を加えた9個である、ということがわかります。次に、「5と8の間に並んでいる数」を数えてみると、さらに+5個の14個である、ということがわかります。

つまり、最初の4個から、何回5を加えていくか、という見方で式をつくることができそうだ、と気がつきます。

5と6の間に並んでいる数の場合は、4に5を加える回数は0

5と7の間に並んでいる数の場合は、4に5を加える回数は1

5と8の間に並んでいる数の場合は、4に5を加える回数は2

5とxの間に並んでいる数の場合は、4に5を加える回数は(x-6)

と、なります。

ピラミッド型の規則性

1辺の長さが1㎝の正三角形を三角形Aとする。
1番目は三角形Aを1枚使い、2番目は三角形Aを4枚使い、‥といったように、以下のように、三角形Aをすきまなく並べ、順番に図形を作ってゆく。
ピラミッド型の規則性
(1) n番目の図形はいくつの三角形Aでできているか。また、その図形の周りの長さについて、それぞれnを使った式を表せ。

答え:三角形Aの個数は \(n^{2}\) (個)、周りの長さは3n(㎝)ピラミッド型の規則性の解説
(2) x番目の三角形Aの個数に19を加えると、x+1番目の三角形Aの個数となった。xの値を求めよ。
答え:x=9ピラミッド型の規則性の解説2
学習ポイント
(2)の問題のような解き方も身に付けておきましょう。※このパターンの練習ができる問題が意外と少ないです。
立方体を積んでゆく規則性の問題

各辺の長さが1㎝の立方体を、次のように、1番目、2番目と順に積んでゆく。また、それらの図形の正面から見た図についても次の通りである。石を積んでゆく規則性の問題

(1) 4番目の図形に使用した立方体の数を求めよ。

答え:30個石を積んでゆく規則性の解説

(2) n番目の図形について、正面から見た形の面積をnの式で表せ。

答え: \(\dfrac{n^{2}+n}{2}\)(㎠)石を積んでゆく規則性の解説2

(3) n番目の図形の表面積をnの式で表せ。

答え: \(4n^{2}+2n\)(㎠)石を積んでゆく規則性の解説3
学習ポイント
表面積を求める際に、側面から見た面積の合計は、(2)で求めた問題を利用することになります。それに、上から見た図と下から見た図のかたちの面積を合計すると、求める表面積になります。ここの考え方を知っておいてください。
白い石と黒い石を交互に置いていく規則性の問題

次の操作に従い、白い石と黒い石を順に置いていく。

1番目の操作:白い石を1個置く。

2番目の操作:1番目に置いた白い石の外側に、黒い石を正方形の形に追加して置く。

3番目の操作:2番目に置いた黒い石の外側に、白い石を正方形の形に追加して置く。

n番目の操作:n-1番目に置いた石の外側に、その石と異なる色の意志を正方形の形に追加して置く。ただしnは2以上の自然数とする。(佐賀:改)

石を交互に置いていく規則性の問題
(1)n番目の操作では、n-1番目に置いた石の外側に石を72個追加して置いた。nの値を求めよ。

答え:n=10石を交互に置いていく規則性の問題の解説

(2)また、(1)のとき白い石は全部で何個あるか求めよ。

答え:161個

nの値は10なので、1番目の白の数1個と、10番目までに追加された白い石の数の合計が、求める数になります。

白の石が追加されるのは、奇数番目の操作なので、10番目の操作までにそれは、3番目の操作、5番目の操作、7番目の操作、9番目の操作、と4回あります。

また、n番目の操作により追加される石の数は、 \(\left( 2n-2\right) \times 4=8n-8\)(個)となります。(先程の問題の解説のところにあります。)

よって、3番目の操作、5番目の操作、7番目の操作、9番目の操作で追加された白い石の数は、8n-8のnに3、5、7、9を代入して求めることができます。

1回目の操作により追加された白い石の数と、その後の4回の操作により追加された白い石の数をそれぞれ求め、その和を計算すると、次のようになります。白石の数の求め方

(3)また、(1)のとき黒い石は全部で何個あるか求めよ。

答え:200(個)

先程の問題と同様に考えます。
黒の石が追加されるのは、偶数番目の操作なので、10番目の操作までに追加された黒い石の数を求めるとこのようになります。黒石の数の求め方

段と列の規則性の問題

次のように、数を規則的に並べてゆく。段と列の規則性の問題
(1) 2段目の8列目の数を求めよ。

答え:63段と列の規則性の解説

(2) 8段目の1列目の数を求めよ。

答え:50段と列の規則性の解説2

(3) 103は何段目の何列目か。

答え:11段目の3列目段と列の規則性の解説3
考えてみよう
n段目のn列目の数を、nを使って表すと、その式はどうなるでしょうか。