勉強しない中高一貫生の中だるみ対策【やる気に頼ると落ちこぼれる】

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お母さま
せっかく中学受験を頑張って入ったのに、中高一貫校生になってからのわが子の勉強時間が徐々に少なくなっていきました。
高校入試の緊張感もないことから、ほとんど勉強しないで中だるみ気味になっています。どうすればいいでしょうか。
坂田先生
このようなお悩みに回答します。
この記事の信頼性
このページの内容は、100名以上指導経験のある僕が、数学が苦手な中高一貫生を指導する際におさえているポイントです。
中高一貫校の数学定期テストと小テストで点数1ケタ台だった子が平均点をこえた時も、今回の内容をおさえていました。
このページの内容
  1. 中高一貫校で勉強しないで落ちこぼれ候補になる3つの理由
  2. 中高一貫生の中だるみ対策【コツはやる気に頼らないこと】
僕のオンライン家庭教師について
坂田先生
中高一貫生に1対1で数学の定期テスト対策(オンライン家庭教師)をさせていただきます。
詳細ページ:中高一貫生に体系数学の定期テスト対策を個別指導します【社会人プロの個人契約】

中高一貫校で勉強しないで落ちこぼれ候補になる3つの理由

坂田先生
僕は『落ちこぼれ』という言葉は好きではないのですが、ここでは説明のためにあえて使用させてもらいます。
中高一貫校に入ってからやる気がなくなり、勉強しなくなるという場合、僕のこれまでの指導経験上、考えられる原因は次の3つです。

中学受験で燃え尽きた。緊張の糸が切れた

坂田先生
1つめは、中学受験のために頑張った子が、その反動で燃え尽き症候群のようになってしまう場合です。

高校入試の心配のない学校に入ったとたんに、気がゆるんでしまうのは当然と言えば当然の話です。

これはそもそも『中高一貫校に入ること』が目標になっていたことが原因である可能性が高いです。

これは、高校入試や大学入試にも言えることです。

合格自体を目標に掲げるのは悪くありませんが、それだけを目標にしてしまうと、その先に目指すものがなくなってしまいます。

にゃんこ
自分はなんのために中高一貫校を目指したのか?

それがお子様本人のなかで納得できていないと、やる気が燃え尽きたかのようになってもおかしくはありません。

中学受験で勉強が嫌いになってしまった

坂田先生
2つめは、勉強が嫌いになってしまった場合です。

昔、すっかり勉強が嫌いになってしまった中高一貫校生を担当させてもらった経験があります。

小学生の低学年の頃から、塾と家庭教師で勉強漬けの毎日で、本人曰く

にゃんこ
まわりの子がめちゃめちゃうらやましかった。もっと遊びたかった。

‥だそうです。

その結果、中学受験に合格後はまったく勉強しなくなり、出席日数もあやうい状態となっていました。

坂田先生
まれに見る、とても頭のいい子で、2時間の授業をするだけで、次回の定期テスト範囲の基礎の部分を理解できる程でした。

けれども僕が教えている以外の時間は、自学自習をまったくと言っていいほどしませんでした。

坂田先生
僕は、勉強漬けを否定しているのではありません。

本人が自分のこととして自分でその道を選んでいたとしたら、それはとてもすばらしいことだと思います。

けれどもその子の場合はそうではありませんでした。

中高一貫校の授業ペースについていけず、勉強がしんどくなった

坂田先生
3つめは、授業のペースにあった復習ができずに、どんどんしんどくなってくるパターンです。
にゃんこ
中高一貫校は授業の進みがはやいです。

なので勉強時間をちゃんと確保して、復習していかないと授業についていけなくなります。(特に英語と数学)

そもそも、公立小学校の授業では復習はそこまで重要ではありませんでした。

例えば算数は、授業で理解できない部分があったとしても、範囲そのものは多くなかったので、後で質問するなりして解消しておくこともできました。

けれども中高一貫校の数学となると、範囲そのものが広い上に、授業を聞いて理解できただけでは不十分です。

なぜなら、問題を解ききるまでの手順が複雑なものが多いので、『授業を聞いてわかったら、その解答手順を実際に手を動かして再現できるかどうか』のトレーニングが必要になってくるからです。

小学校の算数では、範囲も広くなく、解答手順もそこまで複雑ではなかったので、『授業内の練習』だけでもある程度カバーできていました。

しかし、それと同じ感覚で授業を受けてしまって、定着のための復習をおろそかにしてしまうと、定期テストで結果が出しづらくなります。

 

中高一貫生の中だるみ対策【コツはやる気に頼らないこと】

坂田先生
つづいて、中高一貫校生の中だるみをどうすればいいかについて僕なりの回答をさせてもらいます。
ご注意ください。
だだし『そもそも勉強を自分のこととしてとらえていない場合』はお役にたてる部分は少ないかと思います。

正直言いますと、夢の実現のために学歴が必要でないのなら、今回のお話はそこまで大きな問題ではないと思っています。

ただ、部活や勉強などを通して何かに一生懸命になる練習を経験できていた子は、夢や目標が見つかったときに頑張れる可能性が高いです。

今、夢があるならそっちをがんばったって一向にかまわないと思いますが、夢がないならあればとりあえず勉強ぐらいがんばっておいたら?とは言いたいですね。

にゃんこ
このまま勉強をしないと、このような可能性があるよ。

人生には、このような選択の道がいろいろあるよ。

さあ自由に選びたまえ!

お母さま
こうキッパリ言えれば楽なんですけどね。
坂田先生
ならば言いましょう!

自分以外の環境の力をかりる

今回のようなケースでは、勉強に対するモチベーションの自家発電が難しい状態になっています。

そもそも、勉強はやる気があるから勉強する、性質のものではありません。

努力の効果が見えたことでモチベーションが上がり勉強したくなる、ものです。

なのでポイントは、自分以外の環境の力で解決しようとすること。

そして、やる気を出すことで解決しようとしないこと。

この2つです。

例えば、第三者によるスケジュールのチェックをしてもらうなどは突破口として効果的だと思います。

大人になってからもこの自己管理の技術は重宝されていて、ライザップなどはまさにその典型ですよね。

これが自分一人のちからで管理できる状態であれば言うことはないのですが、できない場合は外のちからを借りるしかないですよね。

家庭教師やコーチングなどの『人』に頼むというのも一つの方法ですし、自習室に通うというように『空間』を利用するのも、またいいでしょう。

坂田先生
ちなみに部屋や机が整理整頓できていないと、そもそも勉強をさまたげる環境を自らつくってしまっているので、これもまた意識してみるといいです。
 

努力の結果を最大化するための工夫をする

坂田先生
中だるみ状態でただでさえ勉強に対する意欲がないのに、コレをやる気や勉強量にたよって解決しようとすると、そのプランには結構無理があります。
にゃんこ
なので、どうせ頑張るならできるだけ努力の結果が最大化するポイントについても取り入れたほうがいいです。

それが次の3つです。

すべての範囲を勉強しようとしない

例えば定期テスト範囲の問題を、どの難易度もまんべんなく対策しておこうとすると、圧倒的に勉強時間がたりなくなります。例えば僕の場合、数学の定期テスト対策では『体系数学の例題と練習問題』1番高い優先順位をつけています。2番目は小テストで出た範囲の基礎の問題です。それ以降は各学校の出題傾向に合わせて出そうなところを解いてもらっています。

学校で使っていない教材は課題として与えない

基本的に学校の授業で使用した教科書と、提出物の問題集以外にも手をつけることはしないほうがいいです。お子様はそのとほうもない物量を前にして、やる気がますます萎えるだけです。これも先程と同じ、優先順位の話になります。

独学の難しい科目は、時間をかけない工夫をする

これは特に、独学の難しい数学や、数学以外の計算問題などで効果的な方法です。中高一貫校で使用する体系数学のテキストは、分量が多くページ制限もあり、そのため、解説の部分がある程度省略されています。
なので、解説を読んでもその部分がサッパリわからない、ということが多発してしまいます。授業を聞いても解説を読んでもわからなかった場合、できるだけ時間をかけずに『わかる人に質問する』ことをおすすめします。もしすぐに解決できない状況であれば、とりあえず『わかった問題だけ繰り返し解いて、すべてスラスラ解ける状態にしながら』誰かに質問するなり、解説動画や解説記事を探すなりして解決してください。

 
坂田先生
以上になります。
また、中高一貫校のための定期テスト対策方法はこちら↓にて解説しています。平均点が遠すぎて途方にくれる中高一貫校生参考:【失敗例と模範例】中高一貫校の体系数学の定期テスト対策を具体的に解説
にゃんこ
このページは以上になります。