おうぎ形の弧の長さと面積の求め方|公式の意味と練習問題

おうぎ形の弧の長さと面積
にゃんこ
おうぎ形の公式は覚えたつもりなのに、問題になると使い方に迷ってしまう‥。
坂田先生
弧の長さと面積を、意味を考えながら求められるようにしましょう。

もとの円の何分のいくつか。この「割合」がわかれば、公式も使いやすくなります。

おうぎ形の曲がった部分が弧、円の中心で2本の半径にはさまれた角が中心角です。

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90°のおうぎ形は、円の4分の1

坂田先生
半径10cm、中心角90°のおうぎ形です。青い曲線が弧、90°と書かれた角が中心角ですよ。
半径10cm、中心角90度のおうぎ形と、面積・弧・角度をもとの円と比較した図

図の下の段にある、完全な円を見てください。上のおうぎ形は、その円の4分の1です。

にゃんこ
緑の面積は円の面積の4分の1、青い弧は円周の4分の1になります。
  • 面積:\(10\times10\times\pi\times\dfrac14=25\pi\)(cm²)
  • 弧の長さ:\(2\times10\times\pi\times\dfrac14=5\pi\)(cm)
もとの円を求める → その4分の1を求める

この4分の1を、ここでは割合と呼びます。分数で表すときは、分子がおうぎ形、分母がもとの円に対応します。

角度で比べるなら、\(\dfrac{90}{360}=\dfrac14\)です。

120°なら、円の3分の1

にゃんこ
中心角が120°になったら、何分のいくつですか?

半径は、同じ10cmのままです。

中心角120度のおうぎ形は、面積・弧・角度がもとの円の3分の1になる

今度の割合は\(\dfrac{120}{360}=\dfrac13\)です。図の矢印にある「3分の1」を、面積にも弧にも使います。

  • 面積:\(100\pi\times\dfrac13=\dfrac{100\pi}{3}\)(cm²)
  • 弧の長さ:\(20\pi\times\dfrac13=\dfrac{20\pi}{3}\)(cm)
にゃんこ
最初に割合がわかれば、面積も弧の長さも求められるんですね。
坂田先生
その通りです。次は「5分の2」のように、分子が1でない割合も見てみましょう。

72°と144°を比べると、5分の2の意味がわかる

坂田先生
半径は同じ10cmのまま、中心角72°と144°のおうぎ形を比べます。
中心角72度は円の5分の1、144度は72度のおうぎ形2個分で円の5分の2

まずは72°の、5分の1

72°の割合は\(\dfrac{72}{360}=\dfrac15\)です。

にゃんこ
144°だと、5分の1ではないんですね。
坂田先生
72°のおうぎ形を、2個合わせてみましょう。

144°は、5分の1が2個分

144°は72°の2倍なので、72°のおうぎ形が2個分あります。

したがって、割合は\(\dfrac15\times2=\dfrac25\)です。

坂田先生
図のピンクの「×2」をたどってみてください。
にゃんこ
角度だけでなく、緑の面積も青い弧も2倍になっています。

144°のおうぎ形は、次のように求められます。

  • 面積:\(100\pi\times\dfrac15\times2=40\pi\)(cm²)
  • 弧の長さ:\(20\pi\times\dfrac15\times2=8\pi\)(cm)

もちろん、最初から\(\dfrac{144}{360}=\dfrac25\)をかけても同じ答えです。

5分の2 = 5分の1が2個分

このことがわかると、割合をかける意味がつかみやすくなります。

図で考えたことを、公式にまとめる

坂田先生
ここまでの計算を言葉で表すと、次の2つです。
弧の長さ=もとの円の円周×割合
面積=もとの円の面積×割合

弧の長さを\(\ell\)、面積を\(S\)、半径を\(r\)、中心角を\(a^\circ\)とします。

  • もとの円の円周:\(2\pi r\)
  • もとの円の面積:\(\pi r^2\)
  • 割合:\(\dfrac{a}{360}\)
  • 弧の長さ:\(\ell=2\pi r\times\dfrac{a}{360}\)
  • 面積:\(S=\pi r^2\times\dfrac{a}{360}\)
坂田先生
文字の公式も、「もとの円×割合」と読んでみてください。
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弧の長さと面積の練習問題

坂田先生
今度は自分で計算してみましょう。解説は、答えを出してから開いてください。
問題1:弧の長さと面積

半径10cm、中心角72°のおうぎ形の弧の長さと面積を求めなさい。

弧の長さと面積のおうぎ形

答え:弧の長さ\(4\pi\)cm、面積\(20\pi\)cm²

問題1の解説
坂田先生
かける割合は同じ。もとになる円の量を選びましょう。

まず右の角度の図から、割合が\(\dfrac15\)だとわかります。中央の青い弧にも、左の緑の面積にも、同じ割合をかけます。

弧ならもとの円の円周\(20\pi\)、面積ならもとの円の面積\(100\pi\)を使う、という違いに注目してください。

問題2:弧の長さ

半径18cm、中心角40°のおうぎ形の弧の長さを求めなさい。

答え:\(4\pi\)cm

問題2の解説

割合は\(\dfrac{40}{360}=\dfrac19\)。弧の長さなので、もとの円の円周にかけます。

先に40と360を約分すると、円周\(36\pi\)の9分の1を求める計算になります。

問題3:面積

半径20cm、中心角36°のおうぎ形の面積を求めなさい。

答え:\(40\pi\)cm²

問題3の解説
坂田先生
今度は面積。円周の公式と区別しましょう。

今回は面積なので、もとの円は\(20\times20\times\pi\)で求めます。\(2\times20\times\pi\)としないように注意してください。

割合は\(\dfrac1{10}\)です。

にゃんこ
長さの答えと違い、面積の単位はcm²になります。
問題4:弧の長さと面積をもう一度

半径10cm、中心角144°のおうぎ形の弧の長さと面積を求めなさい。

答え:弧の長さ\(8\pi\)cm、面積\(40\pi\)cm²

割合は\(\dfrac{144}{360}=\dfrac25\)。分子の2も忘れずにかけます。

  • 弧の長さ:\(2\times10\times\pi\times\dfrac25=8\pi\)(cm)
  • 面積:\(10\times10\times\pi\times\dfrac25=40\pi\)(cm²)
中心角72度は円の5分の1、144度は72度のおうぎ形2個分で円の5分の2
坂田先生
72°のおうぎ形が2個分になりましたね。

72°のときの弧\(4\pi\)cm、面積\(20\pi\)cm²の、それぞれ2倍です。

弧の長さと、周の長さを区別する

弧の長さは曲がった部分だけです。おうぎ形の周の長さを聞かれたときは、半径2本分も足します。

弧の長さと面積のおうぎ形

問題1なら、弧の長さは\(4\pi\)cm、周の長さは\(4\pi+10+10=4\pi+20\)cmです。