円錐を転がす問題の解き方|回転数・母線・表面積

円錐を転がす問題の回転数と解き方
にゃんこ
円錐が「3回転して1周する」と書いてあります。回転と1周は、違うんですか?
坂田先生
ここは混ざりやすいところです。円錐が1回転して塗った部分を、1枚ずつ並べるつもりで見てみましょう。

円錐を滑らないように転がす問題です。まず、1回転分のおうぎ形と何回転かして完成する円を分けましょう。

  1. 1回転分の弧と中心角を調べる。
  2. 3回転分をつないで、半径を求める。
  3. 母線を求め、表面積へ進む。

展開図があいまいなら円錐の展開図、面積の公式は円錐の側面積・表面積で確認できます。

広告

1回転すると、側面1枚分のおうぎ形ができる

坂田先生
まずは、図の1回転・2回転・3回転を順に見ましょう。

円錐の側面に塗料を塗り、頂点Oを動かさずに転がします。母線の長さは18cm、底面の半径はr cmです。

滑らないようにちょうど3回転させると、大きな円ができました。

母線18cm、底面半径r cmの円錐を滑らず3回転させると円ができる過程。

図の右の小さい円を、上から順に見てください。1回転で一部分、2回転でその2個分、3回転で円全体が塗られています。

1回転でできるおうぎ形=円錐の側面1枚分

おうぎ形の半径は母線の18cm。弧の長さは、底面の円周と同じです。

にゃんこ
「1回転」で円が完成するのではなく、今回は3回転分を並べて完成するんですね。

この違いを使って、次の問題を解きましょう。

問題1:1回転で描く弧と中心角

次の図の円錐について、次の問いに答えなさい。

母線18cm、底面半径r cm、頂点Oの円錐を転がす図
  1. 1回転で描くおうぎ形の弧の長さを、rを使った式で表しなさい。
  2. そのおうぎ形の中心角を、rを使った式で表しなさい。

答え:(1)\(2\pi r\)cm (2)\(20r\)°

1回転分の弧は底面円周、3回転分の弧は母線18cmの大きな円の円周。

① 弧は底面の円周から

1回転分の弧は底面の円周と同じなので、\(2\times r\times\pi=2\pi r\)(cm)です。

② 中心角は、大きな円との割合から

大きな円の半径は18cmなので、円周は\(2\times18\times\pi=36\pi\)(cm)。

おうぎ形が円全体に占める割合は\(\dfrac{2\pi r}{36\pi}=\dfrac r{18}\)です。

中心角は\(360°\times\dfrac r{18}=20r°\)となります。

坂田先生
分子は1回転分の弧、分母は大きな円の円周です。
にゃんこ
2つの円の半径を取り違えないようにしましょう。
問題2:底面の半径と、面積の比

引き続き、母線18cmの円錐が3回転して大きな円を描く場合です。

  1. 底面の半径rを求めなさい。
  2. できた大きな円の面積は、円錐の側面積の何倍ですか。

答え:(1)6cm (2)3倍

① 1回転分は何度?

3回転で360°になるので、1回転分の中心角は\(360°\div3=120°\)。問題1で求めた\(20r°\)と同じ角度です。

\(20r=120\)より、\(r=6\)です。

坂田先生
角度を使わず、円周で考えることもできます。

別の考え方:円周を3回分つなぐ
底面の円周を3回分つなぐと、大きな円の円周です。\(2\pi r\times3=36\pi\)となるので、やはり\(r=6\)です。

② 側面は何枚分?

1回転で側面1枚分のおうぎ形ができます。3回転では3枚分なので、大きな円の面積は側面積の3倍です。

にゃんこ
円周も面積も3回分。ただし面積で比べる相手は「底面」ではなく「側面」ですね。
問題3:底面の半径がわかっている場合
坂田先生
次は、わかっている長さを入れ替えてみましょう。今度は底面の半径が6cmです。

底面の半径が6cmの円錐を、頂点Oを中心として平面上で滑らないように転がしました。太線の円を1周して元の場所に戻るまでに、ちょうど3回転しました。

底面半径6cmの円錐を頂点Oを中心に転がす。3回転で太線の円を1周する。
  1. 太線の円の円周の長さを求めなさい。
  2. 円錐の母線の長さを求めなさい。
  3. 円錐の表面積を求めなさい。

答え:(1)\(36\pi\)cm (2)18cm (3)\(144\pi\)cm²

① 太線の円周を求める

底面の円周は\(2\times6\times\pi=12\pi\)(cm)。3回転するので、太線の円の円周は\(12\pi\times3=36\pi\)(cm)です。

太線の円の中心はO。Oから円周までが円錐の母線に当たる。

② 太線の円の半径が母線

坂田先生
円周が出たら、次はその円の半径を求めましょう。

図のOから太線までが、大きな円の半径です。

にゃんこ
この長さは円錐の母線と同じです。

母線を\(\ell\)cmとすると、\(2\pi\ell=36\pi\)より\(\ell=18\)。母線は18cmです。

③ 側面積と底面積を足す

側面積は、底面の半径×母線×πなので、\(6\times18\times\pi=108\pi\)(cm²)。

底面積は\(6\times6\times\pi=36\pi\)(cm²)です。

表面積はこの2つを足して、\(108\pi+36\pi=144\pi\)(cm²)となります。

坂田先生
母線が出たら面積へ。最後は底面も足しましょう。
広告

回転数の問題で、最初に見る3つのこと

坂田先生
公式をいくつも増やすより、どの長さが同じかを図でつかみましょう。
  • 1回転で描く弧=底面の円周。
  • できる大きな円の半径=母線。
  • 1回転で描くおうぎ形の面積=側面積。

今回のように、頂点を中心に滑らず転がして円を1周する場合、回転数=母線÷底面の半径とも表せます。母線18cm、底面半径6cmなら\(18\div6=3\)回転です。

にゃんこ
式だけを覚える前に、円周どうしの対応を思い出しましょう。