中高一貫の体系数学についていけない場合の具体的な対策

体系数学についていけない時の対策

にゃんこ
このページでは、中高一貫校の体系数学の授業についていけない子のために、勉強方法の優先順位などの具体的な対策をまとめています。
坂田先生
中高一貫生で平均点以下の子を多く指導してきた数学プロ講師の僕が、実際の指導経験をもとに執筆しました。
特に(中学入試の合格ラインが)偏差値50~55あたりの中高一貫校で平均点を大きく下回る場合は、ぜひページ後半の具体的な指導事例を参考にしてください。
僕のオンライン家庭教師について
坂田先生
中学受験の算数がもともと苦手で、中1中2から赤点を取り始めてしまった中高一貫生に1対1で数学の定期テスト対策(オンライン家庭教師)を完全オーダーメイドでさせていただきます。
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このページの内容
  1. 中高一貫の体系数学についていけない主な原因3つ
  2. 中高一貫の体系数学についていけない場合の具体的な対策
  3. 中高一貫の体系数学についていけない場合に最もやっていけない対策

中高一貫の体系数学についていけない主な原因3つ

1:授業の進みが速く、理解できない部分の疑問解消が間に合わない。

この状況になってしまう原因として「部活や学校以外の用事以外の空き時間に、それらの疑問解消ができないほど忙しい」というケースがあります。

坂田先生
あるいは「単純に勉強時間をとれていない」というケースです。(きっとこちらのほうが該当される子が多いことでしょう。)

疑問を解消し、テスト対策のための学習時間をとることはもちろん大事なのですが、それよりも「そもそも提出物ができていない」というほどの状況であれば、次の内容が重要になります。

※基本的にはテスト対策よりも提出物をまずは優先します。(成績に直結しますので)

2:テスト直前に(提出物として)まとめて課題が出るので、片付けるのが大変である。
坂田先生
この提出物を片付けるのに忙しく、テスト直前にもかかわらず反復練習が不十分になってしまうというケースが多く見られます。
にゃんこ
難関校でない場合、体系問題集(標準)をテスト後に提出させることが多いです。

また、普段はそこから課題を出さずに、ある時まとめて出されるという事も多く、普段からあらかじめコツコツ解いておくということができない子には大変です。

「苦手になる負のループ」がここから始まっていると言っても過言ではありません。

坂田先生
以上の1と2により、次の3が引き起こされていきます。
3:これまで学習した体系数学の内容の習得が不十分であることによって、今学習している内容がわからない。
坂田先生
例えば中2(体系数学2)から指導を担当させてもらった場合、その子が平均点を大きく下回っている場合は、ほぼ間違いなく中1(体系数学1)の内容の習得が不十分です。

このような子の場合、次の定期テスト範囲の学習に必要な(体系数学1の内容も含めた)基礎を同時に復習することになります。

にゃんこ
部分的にさかのぼって学習する必要があれば、復習するということです。

現在学校で学習している内容がわからない場合は、これを同じことをするしかありません。

すなわち「次の定期テスト範囲を学習するために必要な基礎からの復習」が必要になります。

中高一貫の体系数学についていけない場合の具体的な対策

坂田先生
以上の原因をもとに、対策をまとめるとこうなります。
中高一貫の体系数学についていけない場合の対策

・学校からの課題は、直前にまとめて片付けるのではなく、前もってコツコツ済ませてゆく。

・わからない問題は、学校の先生または塾や家庭教師の先生に質問して、疑問解消してゆく。

・次の定期テスト範囲を学習する際に、さかのぼって学習する必要があるものも同時に復習する。

坂田先生
さらに、目標とする学習レベルによっても対策は少し変わってきます。
1:高校の内部進学さえできればとりあえず良しとする

2:大学入試で数学を使う予定である

にゃんこ
この1と2とでは、対策はまったく違います。
坂田先生
1の場合は、基礎以外の問題は切り捨てても大丈夫です。
にゃんこ
もちろん通っている中高一貫校の偏差値にもよりますが、例えば偏差値50~55の学校の場合は、以下のように学習してもらいます。
具体例

中高一貫校の偏差値は50~55

普段は課題はないが、毎週週末に課題プリントがある。

テストは定期テストのほかに、毎月小規模の単元別テストがある。

提出物ワーク:体系問題集(標準)数研出版

目標:高校の内部進学さえできればとりあえず良しとする(かつ平均点以上をねらいたい)

対策

優先順位1:学校からの問題プリント、小テスト、週末課題の問題をマスターする。

優先順位2:体系数学の教科書の例題かつ、基礎の問題のみを反復する。

優先順位3:その例題に備わっている練習問題を反復する。

優先順位4:体系数学の教科書の章末にある「確認問題」を反復する。

やらないこと:提出物ワークの体系問題集(標準)を反復する。

にゃんこ
体系問題集(標準)のB問題などは、学校の偏差値から見て難しすぎるゆえに、テストに出題されない問題も多く含まれる可能性がとても高いです。(もちろん過去のテストと照合して確認してからになりますが)
坂田先生
なので、このケースの場合は「わからない問題はすべて質問して疑問解消する」と、時間の使い方としてとても非効率になってしまいます。
にゃんこ
なぜなら標準以上の問題の多くは次の特徴があるからです。

・理解するのに時間がかかる。

・習得するのに時間がかかる。

・少しひねって出されると回答できないことが多い。

坂田先生
もちろん問題とその子にもよります。

以上の理由により「優先順位1~4の範囲外のものは(解答を読んで意味がわからなければ)とりあえず書きうつして提出できる状態に仕上げておく」ことを、該当する生徒さんには徹底させています。

にゃんこ
優先順位1~4の範囲を徹底的に反復して、それでも時間的余裕があれば、範囲を広げていけばいいのです。
坂田先生
特にケアレスミスが多い子を指導する際には、次のことを最重要に注意して課題を与えています。

中高一貫の体系数学についていけない場合に最もやっていけない対策

坂田先生
中高一貫の体系数学についていけない子を指導する場合、次のような特徴のある子には、特に注意を払って対策メニューを組みます。
・計算ミスなどのケアレスミスが多い

・練習では解けていた問題だったのに、テスト本番では解き方を、ど忘れしてしまうことがよくある

このような子には「基礎を徹底的に反復してマスターするまでは対策範囲を広げない」ということを徹底しています。

つまり、最もやってはいけないのは「対策範囲を最初から広くしてしまい、基礎レベルの反復が不十分になってしまう」ことです。

最初から「基礎から標準レベルを対策する」のではなく。

1:基礎のみを徹底的に反復してマスターして、時間的余裕があれば

2:基礎から標準レベルを反復する

という順序を踏むということです。

にゃんこ
もしも最初から「基礎から標準レベル」を対策した場合、基礎が完全に仕上がらないまま本番をむかえる可能性があります。
坂田先生
特に基礎レベルの問題が多いテストであれば、なおさらこの方法が良いです。

でないと「(平均点が高いテストで)練習してきたパターンの問題をすべて正解できていたら80点以上取れていたのに、(多くの計算ミスと緊張からのど忘れで)40点ほどしか取れなかったという結果も十分ありえます。