【保存版】2次方程式の難問たち|中学数学~高校入試

2次方程式難問

にゃんこ
ここは、中学数学で学習する2次方程式の難問だけを集中して練習できるページです。
坂田先生
高校入試問題として実際に出題されたものを中心に、難易度別に特訓できます。
にゃんこ
枠線の色が、緑色→青色→赤色の順に難しくなります。
このページの内容
  1. 「2次方程式を解け」のパターンの難問
  2. 2次方程式の解から定数を求める難問
  3. 1つの2次方程式が登場する様々なパターン
  4. 2つの2次方程式が登場する難問
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「2次方程式を解け」のパターンの難問|高校入試

面白い発想の問題

2次方程式 \(\left( x-1\right) \left( x+2\right) =12\times 15\) を解きなさい。

答え: \(x=13,-14\)
にゃんこ
こちらのページで、この問題をとりあげ、解き方をさらに詳しく解説しています。
大濠高校2次方程式2019の解説
~着眼点~
なぜ \(12\times 15\) の形で出題されているのか?と、疑問をいだくことが、問題制作者の意図に気が付くポイントです。
平方根が登場するパターン

2次方程式 \(\left( x-\sqrt{2}\right) ^{2}-5\left( x-\sqrt{2}\right) +6=0\) を解きなさい。

答え: \(x=2+\sqrt{2},3+\sqrt{2}\)
大濠高校2次方程式2017解説
~着眼点~
式のなかに同じかたちのかたまりがあれば、文字に置き変えます。
文字に置き換える問題

方程式 \(2\left( 3x-5\right) ^{2}-19\left( 3x-5\right) +24=0\) を解け。

答え: \(x=\dfrac{13}{6},\dfrac{13}{3}\)
ラ・サール高校2次方程式2018解説
式変形&難しい因数分解

この2次方程式の解を求めなさい。
慶應義塾高校の難しい2次方程式の問題

答え: \(x=\dfrac{2-\sqrt{3}}{2},\dfrac{2\sqrt{3}-1}{2}\)
慶應義塾高校2次方程式2017解説
~着眼点~
式のなかに似たようなかたちがありますので、『式変形で同じかたちを作り出し、文字に置き換えることができないか』を考えます。
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2次方程式の解から定数を求める難問

坂田先生
ここの最初の2問は、念のため『この分野の基本』を解説しておきました。
1つの解から定数を求める基本問題

\(x\) の2次方程式 \(x^{2}-2x+1-2a=0\) の1つの解が \(x=1+\sqrt{2}\) であるとき、定数aの値を求めなさい。

答え: \(a=1\)
久我山高校2次方程式の別解
久我山高校2次方程式2020解説
~復習~
xについての2次方程式の解をxに代入すると、等式が成り立ちます。
2つの解から定数を求める基本問題

\(x\) の2次方程式 \(3x^{2}-ax-b=0\) が1と-2を解にもつとき、定数a,bの値を求めなさい。

答え: \(a=-3,b=6\)
西大和学園高校2次方程式の別解
西大和学園2次方程式2021解説
解が文字

\(x\) についての2次方程式 \(x^{2}-3ax+\left( a+1\right) \left( a-6\right) =0\) の解の1つが\(a-2\) であるとき、
aの値を求めなさい。

答え: \(a=-2,-1\)
青雲高校2次方程式2018解説
a-2が解のひとつであるということは、xにa-2を代入してできた等式は成立する、ということです。
解が文字2

aを正の定数とする。
\(x\) の2次方程式 \(x^{2}+\left( 2a+1\right) x-4a^{2}+2=0\) の解の1つがaであるとき、aの値と、もう一つの解を求めなさい。

答え: \(a=2\),もう一つの解は \(-7\)
ラ・サール高校2次方程式2016解説
解が整数となる場合

\(x\) の2次方程式 \(x^{2}+ax-20=0\) が2つの整数の解を持つとき、aのとりうる値をすべて求めなさい。

答え: \(a=-19,-8,-1,1,8,19\)
次のように、かけて-20になる整数Aと整数Bの組み合わせを考えます。
A+Bの値がaの値なので、それを答えます。
2次方程式のオリジナル問題解説
~突破口~
解が整数となる場合は、2次方程式の左辺が因数分解された形を予想するのが有効な手のひとつです。
2つの解がともに負の整数

\(x\) の2次方程式 \(x^{2}+ax+12=0\) の2つの解がともに負の整数であるようなaの値をすべて求めなさい。

答え: \(a=7,8,13\)
かけて12になる2つの正の整数の組み合わせ(緑の数字の部分)を探すことになります。
1と12
2と6
3と4
この3パターンが存在します。
青雲高校2次方程式2019の解説
解が1つのみとなる場合の問題

\(x\) についての2次方程式 \(x^{2}-2\left( a+6\right) x+a^{2}+8a=0\) の解が \(x=-3\) のみのとき、aの値を求めなさい。

答え: \(-9\)
明治高校2次方程式2020解説
明治高校2次方程式2020別解
~注意点~
解が \(x=-3\) のみとならない場合を除外するチェックが必要です。
2つの解が異符号となる問題

\(x\) の2次方程式 \(ax^{2}+bx-33=0\) は異符号の2つの解c.dを持ち、 \(c-d=\dfrac{7}{2}\) で、その絶対値の比は \(\left| c\right| :\left| d\right| =11:3\) である。
a.bの値を求めよ。

答え: \(a=16,b=-32\)
慶應義塾志木高校2次方程式2018解説
~着眼点~
\(c-d=\dfrac{7}{2}\)つまり正の数になるということは、cとdのどちらが大きい数でしょうか。
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その他、1つの2次方程式が登場する難問いろいろ

式変形を多用する問題

2次方程式 \(x^{2}-4x-3=0\) の正の解をaとするとき
\(a^{2}-3a+4-\sqrt{7}\) の値を求めなさい。

答え: \(9\)
立教新座高校2次方程式2017解説
別解として、解説にあるような式変形をしなくても、単純にaの値を代入して計算してもよいです。
2つの解の差の2乗

2次方程式 \(\left( x+3\right) ^{2}+\left( x+3\right) \left( x-3\right) =1\) の2つの解の差の2乗の値を求めよ。

答え: \(11\)
大濠高校2次方程式2018解説
~着眼点~
2つの解を求め、その差の2乗をする、という手順を踏むだけですが、2通りの手順を紹介しています。
2つの解の差

2次方程式 \(x^{2}+ax+3=0\) の2つの解の差は \(2\sqrt{6}\) である。aの値を求めなさい。

答え: \(a=\pm 6\)
解の公式を使い、2つの解について定数aを含む式で表します。
明治学院高校2次方程式2019解説
~突破口~
まず、2つの解について定数aを含む式で表します。
解の範囲を特定する

2次方程式 \(3x^{2}+4x-1=0\) の2解のうち、小さい方をaとする。
aよりも大きい最小の整数を求めなさい。

答え: \(-1\)
明治学院高校2次方程式2016解説
解の範囲を特定するために、平方根の取り扱いに慣れている必要があります。
式をよく観察する問題

\(x\) の2次方程式
\({\small x^{2}-\left( a^{2}-4a+5\right) x+5a\left( a-4\right) =0}\)
において、aが正の整数であるとき、次の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1) この2次方程式の解が1つになるようなaの値を求めよ。

答え: \(a=5\)
明治高校2次方程式2021の1解説
(2) この2次方程式の2つの解の差の絶対値が8になるようなaの値をすべて求めよ。
答え: \(a=1,3\)
明治高校2次方程式2021の2解説
(明治高校)
~着眼点~
与えられた式をよく観察して、解説にあるような式変形に気が付けば、スムーズに解答できます。
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2つの2次方程式が登場する難問|高校入試問題

できることから順番に

\(x\) の2次方程式 \(x^{2}+ax+6=0\) の解の1つは2であり、もう1つの解は
\(x\) の1次方程式 \(ax+b=0\) の解になっている。
このとき、aとbの値を求めよ。

答え: \(a=-5,b=15\)
函館ラ・サール高校2次方程式2018解説
~着眼点~
解の1つが2であるということは、\(x\) の2次方程式のxに2を代入すると、その等式が成り立つということです。それをaについて解いてaの値を求めます。このように、できることを順番に済ませてゆくと、一つひとつ明らかになっていきます。
できることから順番に2

\(x\) の2次方程式 \(x^{2}+ax+b=0\) の解が-3と2のとき
\(t\) の2次方程式 \(t^{2}+bt+a=-4\) を解きなさい。

答え: \(t=1,5\)
函館ラ・サール高校2次方程式2020の解説2
~突破口~
まず前者の式から、aとbを求めます。
2つの解の逆数

\(x\) の2次方程式 \(x^{2}+ax+b=0\) の2つの解の逆数が
\(x\) の2次方程式 \(x^{2}-5x+6=0\) の解となる
aとb値をそれぞれ求めなさい。

答え: \(a=-\dfrac{5}{6},b=\dfrac{1}{6}\)
久我山高校2次方程式2016解説
~着眼点~
後者の方程式の解の逆数もまた、前者の方程式の解の逆数となります。
解を文字に置く問題1

2次方程式 \(x^{2}-5x+3=0\) の2つの解からそれぞれ2を引くと
2次方程式 \(x^{2}+ax+b=0\) の解になるとき
a,bの値をそれぞれ求めよ。

答え: \(a=-1,b=-3\)
城北高校2次方程式別解2017
城北高校2次方程式2017解説
~別解の着眼点~
前者の方程式の解を文字におくと、後者の方程式の解はそこから2を引いたものとして表すことができます。
逆の操作を考える問題

\(x\) についての2次方程式 \(x^{2}+ax+b=0\) の2つの解からそれぞれ1を引いて2倍した数が
\(x\) についての2次方程式 \(x^{2}-6x+4=0\) の2つの解になっている。
a,bの値を求めよ。

答え: \(a=-5,b=5\)
明治高校2次方程式2018解説
~着眼点~
1を引いて2倍するという操作の逆を考えます。つまり、後者の式の解に対して、半分にして1を加えた数が、前者の式の解になります。
解を文字に置く問題2

2次方程式 \(x^{2}+ax+b=0\) の2つの解にそれぞれ3を足したものは
2次方程式 \(x^{2}+bx+a=0\) の解になるという。
定数aとbの値をそれぞれ求めなさい。

答え: \(a=1,b=-5\)
慶應義塾志木高校2017の2次方程式別解
慶應義塾志木高校2次方程式2017解説
一見すると難しい問題のように見えますが、『解を文字に置く問題1』と同じ考え方で解くことができます。
にゃんこ
このテーマは以上になります。二次方程式と解く力の土台となる因数分解の難問を鍛えたい方はこちら。
参考:特訓になる因数分解の難問たち|高校入試編・中学数学