お母さま
中学生になるわが子の、数学の定期テストが平均点を下回っています。
勉強法を教わったことがないうえに、学校からの日々の宿題が少ないので、家で何をすればいいかわかっていない様子です。
部活で忙しいので、できるだけ効率の良いテスト対策法をお願いします。
平均点60点で80点あたりが目標です。
勉強法を教わったことがないうえに、学校からの日々の宿題が少ないので、家で何をすればいいかわかっていない様子です。
部活で忙しいので、できるだけ効率の良いテスト対策法をお願いします。
平均点60点で80点あたりが目標です。
坂田先生
先日、このようなお問い合わせがあったので、体験授業にて僕がお伝えした内容のポイントを、ここでシェアしたいと思います。(中学生だけでなく、高校生での数学定期テスト対策としてもお役立ていただけます。)
にゃんこ
お子さまは、こんな勉強法をしていませんか?
NGな例:平均点以下になる勉強法
- 授業を聞いてわかっただけで終わり。
- 1回解いて丸付けして終わり。繰り返し復習しない。
- 定期テストぎりぎりになるまで提出物の問題集に手をつけない。
- 基礎レベルの問題の解き方が身に付いていないのに、標準以上の問題に手をつけてしまう。
坂田先生
これらに共通しているのは『わかった問題の解き方が定着するまで復習を繰り返していない』ということです。
にゃんこ
では具体的にどうすればいいのか、ここでご紹介します。
このページの内容
- 中学数学の定期テスト対策|平均点60点で80点をこえる勉強法
1:基本的な学習ステップ
2:復習のタイミング|完全に忘れる前に復習しよう
3:定期テストまでの準備の流れ:スケジュールの立て方
4:使用教材はこの3つで十分です
5:問題集の効果的な使い方
6:授業時のノートやメモの取り方 - 学習効率をアップさせる効果的な家庭教師の使い方
中学数学の定期テスト対策|平均点60点で80点をこえる勉強法
にゃんこ
まず、最初に基本的な学習のステップについてご覧いただきましょう。
坂田先生
一番大切なことは、『授業を聞いてわかっただけでは点数にならない』ということです。
1:基本的な学習ステップ
- 【青色の部分】授業を聞いたり、解答解説を読んで、問題の解き方がわかった状態になる
この部分を勉強だと勘違いしている子が多いのですが、これだけでは勉強の準備が整った段階にすぎません。
この状態ではすぐに忘れてしまいますので、解き方を再現できるかどうかを確かめるトレーニングを重ねていきます。 - 【黄色の部分】わかった問題を繰り返し解いて、復習を重ねる。
ここが一番時間がかかるところです。ここをサボってしまうと、短期的に記憶するだけで、忘れやすい状態となります。 - 【緑色の部分】スラスラ解ける状態になる。
この段階まで復習を重ねていくと、ケアレスミスも少なくなり、楽に解くことができます。
また、ある程度放置していても忘れにくく、忘れたとしても短時間で元の状態にもどることができます。
にゃんこ
ルールブックを読んだだけでスポーツが上手にならないのと同じように、解き方を理解しただけでそれを使いこなすことはできません。わかった後の復習が100倍大事ということです。
坂田先生
復習がどれほど効果があるかイメージしてもらうため、こちらをご覧ください。
2:復習のタイミング|完全に忘れる前に復習しよう
復習をくりかえすとどのようになるか、およそざっくりしたイメージ図をご覧いただきます。
例えば100まで覚えたものがあったとすると、翌日にはそのほとんどを忘れてしまっています。
それをもとの100まで復習すると、今度は少し長持ちして、だんだんと忘れにくくなります。
緑のゾーンになると、スラスラ解ける状態になっているので、ケアレスミスも少なく、復習の時間も短くて済みます。
これが、復習を繰り返さないと次のようになります。
テスト直前には完全に忘れきっており、復習の時間も最初に学習するのとほぼ同じ時間がかかってしまいます。
しかも、復習できたところで、練習を繰り返していないので、スラスラ解ける状態にはなっていません。
坂田先生
学校の提出物である問題集をテスト直前に1回解いてそれでテスト対策を完了したつもりになっている子は、このパターンが多いです。
3:定期テストまでの準備の流れ:スケジュールの立て方
- 授業が終わったらできればその日のうちに、その範囲の提出物の問題集を解いておく。
これが3日後にとりかかる場合だとかなり忘れていて、その分、時間のロスが大きくなってしまいます。、 - 解答・解説を読んでも理解できないものは、調べるか質問するかして解決しておく。
家庭教師を受けられている方は、このパートのために先生を利用すると、時間短縮の効果が大きいのでおすすめです。 - スラスラ解けない問題やミスのあった問題は印をつけておいて、3日以内に復習をする。
特に覚えたてのものは、3日以上間をあけると、復習の効果が小さくなります。 - 復習を繰り返すごとに印のある問題数が減ってゆくので、これをテスト1週間前までにある程度進めておく。
この4番まで準備が整っていると理想的です。
4:使用教材はこの3つで十分です
坂田先生
中学数学の定期テスト対策に必要なテキストの類はこちらの3つで十分です。
- 教科書の練習問題と章末問題
- テスト時に提出する問題集
- 学校で使用した問題プリント
にゃんこ
もしも、これ以外のテキストを使いたい場合は次のような方であればOKです。
1:上の3つをすべて解き慣れてさらに対応力をつけたい場合(かつ時間的に余裕がある場合)
2:苦手なパターンの問題をたくさん解きたいのに、問題数が少ないので、それを準備したい場合。
3:100点を目指しており、発展問題や初見の問題に対する対応力をつけたい場合。
5:問題集の効果的な使い方
坂田先生
提出物である数学の問題集の使い方について、大事なポイントをお話します。
- 授業の進行に合わせてコツコツ解いておく
やってはいけないことは、テスト期間に入ってからあわてて片付けようとすることです。 - まずは基礎例題のみを最優先に完成させる
各ページの最後のほうに発展レベルの問題が掲載されているパターンが多いのですが、その問題を理解したり解法を再現するのが難しそうである場合、とりあえずとばしておいてください。もちろん、それらも解けるほうが、より高得点を狙いやすいです。ただ、平均60点で80点をねらう場合、ここに時間をかけすぎるのは正直言ってコスパが悪いです。まずは基本例題レベルをスラスラ解ける状態にして時間的余裕があればとりかかるといいでしょう。 - 解答解説は開けて横に置いておき、わからなければすぐに解答を見る
練習の際、解答冊子は該当ページを開いた状態で横に置いておきましょう。そして問題を解こうとしてわからなければ、できるだけ時間をかけないで解答解説を読んでください。この部分の時間をいかに短縮して、どれだけ復習サイクルを速く回すことができるかが、大きなポイントになります。 - 大問単位で解答をする
1ページ分の問題を解ききってから解答で丸付けをするよりも、大問単位でこまめに解答の確認をするほうがいいです。そちらのほうが、自分がどのように考えてその問題をといたのか、という記憶がまだ鮮明に残っている状態で確認できます。 - 解答・解説を読んでも理解できない場合は誰かに聞くか調べる
おそらくこの部分が一番面倒で、なおかつ時間の使い方に差が出るところです。自分でサッと調べられるような子は大丈夫ですが、できるかぎり時間を短縮したい場合は、わかっている人に説明してもらうのが最短です。 - 復習の必要のある問題は印をつけておく
問題集は、解いて丸付けをして終わる、という使い方をするものではありません。丸付けはあくまでも、自分がこれから復習を繰り返す必要がある問題を洗い出す作業にすぎません。それらに印をつけてようやく、勉強の準備がととのったということを理解しておいてください。 - 複雑な手順の解法は、最初に流れを説明できるかどうか口頭だけで復習をする
手を動かして慣れる必要のある基本的な計算の練習問題は話は別ですが、発展問題などで解答の手順が長くなるものは、まずは口頭でその流れを説明できるかどうか、ということを確認するといいでしょう。これだけで復習の効果がありますし、大きな時間短縮になります。
にゃんこ
※例外的な使い方↓です。
- 発展問題は少し考えてわかりそうな場合は少し考えてみる
発展問題レベルは、パッと見てわからなくても、あれこれと少し考えてみてから解法を見るほうが、長期的に見て実力はアップします。このレベルの問題は、あれこれ試行錯誤する力を鍛えるのに適しています。ただしこれは、難関校を目指すような子に有効な方法です。そうでない場合はさっさと解答を見て、解法を再現する練習に切り替えたほうが効率がいいです。
6:授業時のノートやメモの取り方
坂田先生
効果的な数学授業の受け方、ノートやメモの取り方などについて話をします。
- 書き込みの説明やメモを取る場合。教科書や問題集などに直接説明を書き込む
数学の授業ノートに説明を書き込んでもOKなのですが、それらをまったく読まない子がほとんどです。教科書や問題集はテスト勉強時に使いますので、そこに説明を書き込みすることで、さらにわかりやすいテキストが完成します。もしも学校の授業がはやい場合は、ノートに走り書きで書いておいて、帰宅後、教科書を読んだだけでわかるように追加で書き込むといいでしょう。 - ノートをよく使う場合はノートにページ番号を書き込んで、対応する教科書やワークに対応するノート番号を書いておく
ノートを丁寧に書いて、ノートをよく参照するタイプの子であれば、ノートにもページ番号をふっておくといいでしょう。
教科書や問題集の問題に対して、ノートの対応ページを書き込んでおけば、スムーズに学習できます。 - 解答と問題のページを書き込んでおく
数学の教科書は問題のページと解答のページが分かれていて、とても使いにくいです。問題の掲載ページに解答のページがあればそれをメモしておきましょう。あるいは解答が数値だけのシンプルなものである場合、問題ページの端のほうに解答を書いておくのも手です。
学習効率をアップさせる効果的な家庭教師の使い方
坂田先生
最後におまけとして、学習効率をアップさせる効果的な家庭教師の使い方についてお話します。
- 勉強方法をオーダーメイドで教えてもらう
授業よりもまず最初に、勉強方法について先生にアドバイスしてもらうことをおすすめします。
今回お話したようなことを、お子様の状況や目標に合わせて指導してもらえると理想的です。
例えば目標が平均点あたりの場合、発展問題まで対策する必要はありません。
さらに計算力が身についていない場合などは、復習の回数を増やして、重要な問題だけを確実に点数にしたほうがいいでしょう。 - 家庭教師の授業を学校よりも予習するかたちで進める(提出物が先に終わる)
数学が苦手な子に特におすすめの使い方です。このメリットは大きいです。
学校の数学では、ただ意味がわからず過ぎてしまっていた授業時間が、ガラリと変わります。
1:授業時間そのものが復習の時間になり、記憶に残りやすくなる。
2:授業がわかることで自信やストレスにもプラスの影響がある。
3:提出物をはやめに終わらせることができるので、テスト対策のための余裕ができる。
このような理由から、数学が苦手な子に対しては僕は予習型を中心に進めています。 - 授業でわからなかったところを質問する
また、学校の授業後に出た疑問点などを解消する使い方をされると効果的です。
例えば、ある程度授業がわかるのでそれほど困っていないという場合は、問題集にある少し難しめの問題について、残りの時間で解説してもらうといいでしょう。 - 過去の定期テスト問題を分析してもらい、目標点数のために必要な勉強範囲を教えてもらう
例えば中学数学で平均点を目標とする子は、基本問題と標準問題に範囲をしぼって、ミスをしない練習をひたすら繰り返してもらいます。
平均点60点のテストでプラス20点以上をねらう子は、範囲も発展問題まで広げます。 - 次回までに復習する内容をページや問題単位で具体的に指示してもらい、毎回進行具合をチェックしてもらう。
坂田先生このように↓ページ単位で具体的に指示してもらえると理想的です。
にゃんここれにより、目標の点数をとっている子の勉強量を体感によって学ぶことができますし、のちのち自分で勉強計画を立てる際の貴重な判断材料になります。
坂田先生
このお話は以上です。
中学生から家庭教師ってつけたほうがいいのだろうかと迷っている方は、こちら↓も参考にされてください。
中学生から家庭教師ってつけたほうがいいのだろうかと迷っている方は、こちら↓も参考にされてください。