1、3、6、10……という数の並びと、1、4、9、16……という数の並び。次の数は分かっても、n番目の式を作ろうとすると迷いませんか?
このページでは、教材の問1と問6を使って、1からnまでの和と1から順にn個の奇数を足した和を図で考えます。階段を2つ合わせる方法と、正方形に並べる方法を身に付けましょう。
- 問1:階段状に並べた正方形の数
- ピラミッドや丸の並びも同じ式になる理由
- 100番目の個数と、5050個になる番号の求め方
- 問6:小さな三角形の総数と奇数の和
- 答えを隠して短時間で復習する練習
増える数が一定でないときは、図の数え方を工夫する
1、3、6、10……は、2、3、4……と増えます。1、4、9、16……は、3、5、7……と増えます。どちらも、増える数が毎回同じではありません。
そのため、「最初の数+一定の増える数×増やす回数」を、そのまま当てはめることはできません。図を長方形や正方形として数えられないかを考えてみましょう。
ここでは、\(n\) は1以上の整数で、図が何番目かを表します。n番目の図にはn段あります。
問1|階段状に並べた正方形の数
次の図のように、正方形を階段状に並べます。\(n\) 番目に並んだ正方形の数を、\(n\) を使った式で表しなさい。

上から順に、1段目には1個、2段目には2個、3段目には3個……と並んでいます。4番目なら、\(1+2+3+4=10\) 個です。
n番目の個数は、\(1+2+3+\cdots+n\) です。この足し算をまとめて計算するために、同じ階段をもう1つ用意して、逆向きに組み合わせます。
上の段では \(1+n\)、次の段では \(2+(n-1)\)、その次では \(3+(n-2)\) となり、どの段も合わせて \(n+1\) 個です。それがn段あります。
4番目の階段なら、横5個・縦4段の長方形になります。2つ分が \(5\times4=20\) 個なので、1つ分は \(20\div2=10\) 個です。
同じように、n番目では2つ分の個数が \((n+1)n\) 個。求めたいのは1つ分なので、最後に2で割ります。
\((n+1)\times n\times\dfrac12\)
\(=\dfrac{n(n+1)}2\)
\(=\dfrac{n^2+n}2\)(個)
答えは \(\dfrac{n(n+1)}2\) 個です。\(\dfrac{n^2+n}2\) と書いても同じです。
ピラミッド状の正方形や、三角形状の丸でも同じ
次の並びも、n番目の個数を考えてみましょう。


形が変わっても、上から1個、2個、3個……、n個と並ぶ点は同じです。横にずらしたり、正方形を丸に置き換えたりしても、個数は変わりません。
ピラミッド状でも、逆向きの同じ図を組み合わせると、横が \(n+1\) 個、縦がn段の長方形として数えられます。
したがって、どの並びも \(\dfrac{n(n+1)}2\) 個です。
1、3、6、10、15……のように、1から順に足してできる数を三角数といいます。名前を覚えるだけでなく、「1からnまでの和」と図を結び付けておきましょう。
問1の応用|個数を求める問題と、番号を逆算する問題
同じ階段の規則でも、「何を求めるか」によって式の使い方が変わります。
5番目は、\(1+2+3+4+5=15\) なので、15個です。
公式に \(n=5\) を入れても、\(\dfrac{5(5+1)}2=\dfrac{30}2=15\) と求められます。
100番目の個数は、\(1+2+3+\cdots+100\) です。すべて順番に足す代わりに、\(n=100\) を式に入れます。
\(\dfrac{100(100+1)}2=\dfrac{10100}2=5050\)
答えは 5050個です。\(\dfrac{100^2+100}2\) として計算しても同じです。
今度は番号が分からず、個数が5050個と分かっています。番号をnとして、個数の式=5050という方程式を作ります。
\(\dfrac{n^2+n}2=5050\)
\(n^2+n=10100\)
\(n^2+n-10100=0\)
\((n-100)(n+101)=0\)
二次方程式を解くと、\(n=100\)、\(-101\) です。しかし、nは1以上の整数なので、\(-101\) は問題に合いません。
したがって、答えは 100番目です。
二次方程式をまだ習っていない場合は、\(n(n+1)=10100\) に注目しましょう。\(100\times101=10100\) なのでn=100です。nが増えると個数も増えるため、正の整数の番号で同じ5050個になるものは他にありません。
問6|小さな三角形の総数を求める
次の図のように、小さな三角形を並べます。\(n\) 番目に並んだ白と灰色の小さな三角形の総数を、\(n\) を使った式で表しなさい。三角形の向きは関係しないものとします。

数えるのは、図を分けている最小の三角形です。いくつかを組み合わせてできる、大きな三角形は加えません。上向き・下向き、白・灰色をすべて合わせて数えます。
上から1段目には1個、2段目には3個、3段目には5個、4段目には7個あります。段ごとの個数は、1、3、5、7……と奇数になっています。
n段目の個数は \(2n-1\) 個です。したがって、n番目の総数は、
\(1+3+5+\cdots+(2n-1)\)
となります。ここでの \(2n-1\) は最後の1段の個数であり、総数ではありません。
順番に調べると、1番目は1個、2番目は \(1+3=4\) 個、3番目は \(1+3+5=9\) 個、4番目は \(1+3+5+7=16\) 個です。
この1、4、9、16……は、\(1^2\)、\(2^2\)、\(3^2\)、\(4^2\) と表せます。n番目が本当に \(n^2\) になる理由を、次の2通りで確認しましょう。
同じ個数を、正方形や丸で表してみる
各段を1個、3個、5個……にした次の正方形の並びでも、問6と同じ総数になります。

1個、3個、5個……のまとまりを、正方形の角に沿ったL字の形に並べます。1個の正方形に3個を足すと2×2、その周りに5個を足すと3×3、その周りに7個を足すと4×4になります。
n番目では、縦にn個、横にn個の正方形として数えられます。
\(n\times n=n^2\)(個)
したがって、答えは \(n^2\) 個です。
同じ個数のまとまりを対応させているので、元の小さな三角形の総数も \(n^2\) 個になります。
1、3、5……個の正方形がn段ある図を、逆向きにした同じ図と組み合わせます。
上の段では \(1+(2n-1)=2n\)、次の段では \(3+(2n-3)=2n\)。どの段も合わせて2n個で、それがn段あります。
2つ分の総数は \(2n\times n\) 個なので、1つ分はその半分です。
\(2n\times n\times\dfrac12=n^2\)(個)
こちらも \(n^2\) 個になりました。問1の長方形は横n+1個でしたが、問6では横2n個になる点を区別しましょう。

正方形のタイルでも丸でも、n行n列に並んでいます。色に関係なく総数を数えるので、\(n\times n=n^2\) 個です。
1、4、9、16、25……のように、整数を2乗してできる数を平方数といいます。
三角数と平方数の違いを整理する
| 比べる点 | 問1:三角数 | 問6:平方数 |
|---|---|---|
| 段ごとの個数 | 1、2、3、…、n | 1、3、5、…、2n−1 |
| 1~4番目の総数 | 1、3、6、10 | 1、4、9、16 |
| 2つ合わせた長方形 | 横n+1個、縦n段 | 横2n個、縦n段 |
| n番目の総数 | \(\dfrac{n(n+1)}2\) | \(n^2\) |
図の外側が三角形に見えるという理由だけで、答えを \(\dfrac{n(n+1)}2\) に決めないようにしましょう。1段にいくつ並ぶのかを確かめることが大切です。
理解した問題を、短時間で復習できるようにする
- 問1の式で、n+1と「2で割る」は何を表す?
- 問6の式で、2n−1とn²は何が違う?
- 問1の5番目と問6の5番目は、それぞれ何個?
- 問1で5050個になる番号は?
- n+1は2つ合わせた長方形の横の個数。2で割るのは、同じ図2つ分から1つ分に戻すためです。
- 2n−1はn段目だけの個数、n²は1段目からn段目までの総数です。
- 問1は \(5\times6\div2=15\) 個、問6は \(5^2=25\) 個です。
- 100番目です。
答えだけを思い出す練習になっていないかも確かめましょう。「なぜその式になるか」を言葉で説明できれば、図が少し変わった問題にも対応しやすくなります。
パターン別に学習したい&印刷したい方へ




























覚えるときは、式と図をセットに。
「横がn+1個」「縦がn段」「同じ階段2つ分なので半分」の3つを説明できるようにしましょう。