中学数学の一次関数の練習問題|基本全パターンを解説

一次関数基本問題のサムネ

坂田先生
中学数学で学習する一次関数の基本問題を全パターン解説します。
にゃんこ
これらの練習問題は、中学2年生の数学の定期テスト対策にご利用ください。
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一次関数の式や座標を求める練習問題:基本レベル

傾きがわかる

点(2,1)を通り、傾きが-4の直線の式を求めよ。

一次関数の式を求める基本問題の解説
坂田先生
まず、一次関数の基本形である、y=ax+bを用意します。
にゃんこ
傾きが-4なので、その段階で、aが-4だということがわかりますね。
坂田先生
y=-4x+bというところまで判明しました。
にゃんこ
残すところあとbの値が判明すれば一次関数の式はわかったことになるのですが、それには点(2,1)を通るグラフである、という情報を使います。
坂田先生
つまり、xの値が2のとき、yの値は1になる、ということです。
にゃんこ
y=-4x+bの、xの値が2のとき、yの値は1になるためにはbは何であればいいのか?を考えます。
坂田先生
この式のXに2を代入して、yに1を代入すると、b以外の文字はすべて数字となり、『bは何であればこの等式は成立するか?』を求めるためのbについての方程式となります。
にゃんこ
つまり、xに2を代入して、それに傾きの-4をかけて、最後にbをたした値であるyが1になってくれるためには、bは何だったらいいのか?を求める方程式となるワケです。
坂田先生
これを解いてbが9だということがわかり、最後に式が完成して終了です。
変化の割合が-4で、\(x=2\) のとき \(y=1\) を通る一次関数のグラフがある。
この関数が\(x=5\) のときのyの値を求めよ。
一次関数の基本問題の解説図
答え:y=-11

坂田先生
変化の割合が-4であるということは、傾きが-4である、ということです。
にゃんこ
\(x=2\) のとき \(y=1\) を通る、ということは、点(2,1)を通る、ということです。
坂田先生
なので、先程の問題と同じ条件の一次関数\(y=-4x+9\)になります。
にゃんこ
\(y=-4x+9\) のxに5を代入してyを求めると、y=-11になります。
変化の割合がわかる

変化の割合が\(\dfrac{3}{2}\)で、\(x=4\) のとき \(y=10\) となる直線の式を求めよ。

一次関数の式の基本問題の解説2変化の割合は、一次関数の場合、傾きの値としてそのまま使えます。
傾きが\(\dfrac{3}{2}\)で点(4,10)を通る直線と、x軸との交点の座標を求めよ。
これも上の問題と同じ一次関数の条件となり、\(y=\dfrac{3}{2}x+4\)となります。
一次関数のx軸との交点の座標を求める方法の解説

このグラフがx軸と交わる、ということは、その交点の座標は(?、0)ということまではわかります。

つまりx軸との交点のy座標は0ということなので、一次関数の式のyに0を代入してあげると、その交点のx座標が求められる、ということになります。

傾きが平行な一次関数

\(y=\dfrac{1}{2}x+3\) に平行で、\(x=4\) のとき \(y=10\) となる一次関数の式を求めよ。

傾きが\(y=\dfrac{1}{2}x+3\) に平行である、ということは、求めたい一次関数の傾きは\(\dfrac{1}{2}\)である、ということになります。
一次関数のグラフが平行であるときは傾きが同じ
にゃんこ
なので、このように求めます。
平行な一次関数の式の求め方

2点(a,11)、(4,10)を通る一次関数のグラフは \(y=\dfrac{1}{2}x-1\) に平行である。aの値を求めよ。

\(y=\dfrac{1}{2}x-1\) に平行で、点(4,10)を通る一次関数のグラフは、上の問題と同じ一次関数の式 \(y=\dfrac{1}{2}x+8\) になります。
それが点(a,11)を通る、ということなので、\(y=\dfrac{1}{2}x+8\) のyに11を代入してxを求めると、x=6となります。
つまり点(6,11)を通る、ということなので、aは6ということになります。
切片がわかる

切片が5である一次関数のグラフが、点(4,3)を通る。この一次関数の式を求めよ。

切片から一次関数の式を求める方法
グラフを書いて一次関数の式を求める方法傾きの値=\(\dfrac{yの増加量}{xの増加量}\)を使います。

グラフを通る2点の座標から、それぞれの増加量を調べます。

傾きの値=\(\dfrac{-2}{4}\)なので、傾きは\(-\dfrac{1}{2}\)となります。

このようにグラフを書いて傾きを求めると、意味がわかりながら解くことができます。

2点(0,5)、(4,3)を通る直線と、x軸とy軸で囲まれた図形の面積を求めよ。
y切片の長さからの面積の求め方直線の方程式を求めたのち、グラフとx軸との交点を求めます。

グラフとx軸との交点は、y座標の値が0なので、直線の方程式のyの値に0を代入して、y=0のときのxの値を求めます。

xの値が10と出ましたので、上の図のように求める図形の底辺の長さが10ということがわかりました。

グラフを書いて一次関数の式と面積を求める手順
x軸y軸との交点がわかる

図の4本の直線A、B、C、Dについての式をそれぞれ求めよ。x軸y軸との交点から一次関数の式を求める問題

x軸y軸との交点から一次関数の式を求める手順グラフとy軸との交点のy座標の値がy切片となりますので、そこから求めるのが早いでしょう。

あとは傾きをグラフから求めて式の完成です。

4本の直線によって囲まれた図形の面積を求めよ。
x軸y軸との交点から面積求める手順その図のように4通りの方法が考えられます。
2点を通る

2点(2,4)、(8,7)を通る一次関数の式を求めよ。

2点を通る一次関数の式の求め方2点を通る直線の方程式を求める場合の最もオーソドックスな方法は連立方程式による解法です。

図のように二通りの式をつくり、連立方程式でaとbの値を求めて、式を完成させます。

2点を通る一次関数の傾きをグラフから求める傾きを先に求める方法です。このように、グラフ上で考えると、何をやっているのかわかりやすいと思います。

2点(-4,1)、(2,4)を通る一次関数の式を求めよ。

2点を通る一次関数の式の求め方2
2点を通る一次関数の傾きをグラフから求める2

3点(-4,1)、(2,a)、(8,7)を通る一次関数がある。aの値を求めよ。

3点を通る一次関数の解法
3点を通る一次関数の問題のグラフを利用した別解
交点の座標

直線ℓ:\(y=3x+6\) と、直線m: \(y=-\dfrac{1}{2}x-1\) の交点の座標を求めよ。

連立方程式で交点の座標を求める2直線の交点の座標を求めるためには、連立方程式で求める、という手順が一般的な方法です。
点A(1,9)、点B(-3,-3)を通る直線ℓと、点C(0,1)、点D(4,-3)を通る直線mの交点の座標を求めよ。
グラフの交点を連立方程式で求めるこれはさっきの問題のように、式が直接あたえられていない場合のケースです。

2点を通る、という情報から、それぞれの式を求めてから連立方程式で交点の座標を求めるという手順を踏みます。

坂田先生
続いて、変化の割合の問題です。
 

一次関数:変化の割合=\(\dfrac{yの増加量}{xの増加量}\)の練習問題

yの増加量を求めよ

\(y=2x+3\) のxの増加量が5のときのyの増加量を求めよ。

変化の割合からyの増加量を求める問題の解法

変化の割合=\(\dfrac{yの増加量}{xの増加量}\)なので、それぞれに該当する数値を代入します。

この問題の場合は、傾きが2とありますので、変化の割合のところに2を代入します。

xの増加量が5とありますので、それも代入します。

すると、その場合のyの増加量を求める方程式が完成します。

\(y=\dfrac{1}{3}x+1\) のxが3から21まで増加するときのyの増加量を求めよ。

変化の割合からyの増加量を求める問題の解法2
xの増加量を求めよ

\(y=\dfrac{1}{3}x+1\) のyの増加量が6のときのxの増加量を求めよ。

yの増加量からxの増加量を求める方法

一次関数:変域の練習問題

一次関数の変域の問題

\(y=2x+3\) のxの変域が、4≦x≦8のときのyの変域を求めよ。

一次関数でxの変域からyの変域を求める方法変域とは、簡単に言えば、どこからどこまでの話かを限定する範囲のことです。

にゃんこ
xは4から8までの範囲に限定して、グラフはそこだけにしかないと思ってね!
坂田先生
ということだと思っておいてください。
にゃんこ
このように右端と左端の左右を制限された範囲のなかにあるグラフですが、では一番高いところと低いところはどこからどこまででしょう?
坂田先生
というのがyの変域だと思っておいてください。

上の図を見ると、一番高いy座標は19で、一番低いy座標は11ということがわかりますね。

なのでyの変域は11≦y≦19ということです。

お母さま
19とか11とかって、どうやってわかったのですか?
坂田先生
xが4の時のyの値を求めるとyが11だと計算で出てきますし

xが8の時のyの値を求めるとyが19だと計算で出てきますよね。

\(y=2x+3\)のyの変域が、11≦y≦19となるようなxの変域を求めよ。

一次関数でxの変域からyの変域を求める方法2

\(y=-\dfrac{1}{2}x+16\) のxの変域が、-2≦x≦2のときのyの変域を求めよ。

一次関数でxの変域からyの変域を求める方法3傾きが-になっているとミスをする確率が増えます。

にゃんこ
17≦y≦15というミスですね。
坂田先生
15≦y≦17が正解です。

どうしてこういうミスが起こるのかという言うと、グラフを書かないで答えを出そうとするからです。

にゃんこ
-2≦x≦2となっているから

xに-2を代入して求めたyの値17は左に

xに2を代入して求めたyの値15は右に

書いておけばいいじゃん!→(17≦y≦15)

として間違うパターンです。

このミスを防ぐ方法はただひとつ、『グラフと変域を書いてそれを見ながら解答を出す』という手順を踏むことです。

特に変域の問題は今回のように一次関数だけでなく、反比例や二次方程式などにも登場します。

にゃんこ
パターンを覚えることはコスパが悪すぎなので、毎回グラフを書いて、グラフと変域の様子を観察して解いてください。
坂田先生
でないと、いろいろなミスを発生させてしまうでしょう。
この問題で、『グラフと変域を書いて、それを見ながら解答を出す』という練習をしておきましょう。

坂田先生
このページの学習は以上です。