1次関数のグラフの応用問題や難問|中学数学~高校入試

一次関数の難問サムネ

にゃんこ
ここでは、中2数学で学習する1次関数のグラフの応用問題や難問について練習できるページです。
坂田先生
定期テストの難問対策や、高校入試対策にもなります。(後半程難問です)
このページの内容
  1. 1次関数のグラフの応用問題や難問
  2. 1次関数のグラフの応用問題の解き方とおすすめ反復方法
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1次関数のグラフの応用問題や難問|定期テスト対策~高校入試対策

一次関数と反比例のグラフの問題

図のように、関数\(y=\dfrac{a}{x}\) のグラフ上に3点A、B、Cがある。
一次関数の難問01
点Aと点Bは原点Oに対して点対象であり、
点Aのx座標は2
点Bのy座標は−6
点Cのx座標は−6である。
このとき、△ABCの面積を求めなさい。

答え: \(32\)
一次関数の難問01の解説
~着眼点~
最初に定数aを求めたいところですが、情報が足りません。
点Aと点Bが原点Oに対して点対称なのでは?と気が付くところが突破口になります。
一次関数の交点の応用問題

1次関数\(y=2ax-3\) と
1次関数\(y=2bx+a+1\)のグラフが
交点\(\left( -1,b\right) \)を作るとき
定数a、bの値を求めなさい。

答え: \(a=-\dfrac{10}{7},b=-\dfrac{1}{7}\)
一次関数2の解説修正版
~気が付いてほしいポイント~
「交点を作る」ということは、1次関数のグラフはその交点の座標を通るということです。
なので、1次関数の式にその交点の座標を代入しても、できあがった等式は成り立ちます。
1次関数の変域の応用問題

一次関数\(y=ax+2a+7\) (a <0)のグラフについて
xの変域が\(-5\leqq x\leqq 2\)であるとき
yの変域が\(3\leqq y\leqq 2b\) となるような
定数a、bの値を求めなさい。

答え: \(a=-1,b=5\)
一次関数難問オリジナル07の解説修正版
~対処法~
このような変域の問題は、変域をグラフに書き込んでから、求める一次関数がどのように書くことができるのか、という予測を立てます。この問題の場合、一次関数の傾きの符号までわかっているので、それも予測に利用します。
一次関数のグラフの応用問題

次の2つの条件を同時に満たす直線の式を求めなさい。

条件1:一次関数のグラフ\(y=\dfrac{1}{2}x-6\)との交点のx座標が8である。
条件2:x軸との交点のx座標が4である。

答え: \(y=-\dfrac{1}{2}x+2\)
一次関数の難問08の解説
~学習ポイント~
基本的に一次関数のグラフの問題はグラフを書いて、それを見ながら考えます。
解説に書かれてある①②③の手順で明らかにしていきます。
3つの一次関数のやや難問

次の3つの直線について考える。
\(y=\dfrac{1}{2}x+6\)
\(y=x\)
\(y=ax\) (aは定数)
この3つの直線によって作られる三角形の面積が48であるとき、定数aの値を求めなさい。
ただしa<0とする。

答え: \(a=-1\)
一次関数難問02解説2
~最初にすること~
まずは、3本の直線をグラフを書いてみましょう。 \(y=ax\)の定数aが負の値なので、原点を通り、かつ右下がりのグラフであるというポイントをおさえておけば、だいたいのグラフでいいです。
1次関数と格子点

座標平面上において、x座標、y座標ともに整数である点を格子点という。例えば点(2,3)は格子点である。

直線 \(y=-\dfrac{1}{2}x+\dfrac{5}{2}\) より下側にある格子点の座標をすべて求めよ。
ただし、直線 \(y=-\dfrac{1}{2}x+\dfrac{5}{2}\) 上の点を含み、 格子点のx座標、y座標ともに正の数であるものとする。

答え: \((1,2)、(1,1)、(2,1)、(3,1)\)
一次関数難問オリジナル03解説
~突破口~
\(\dfrac{5}{2}\) が5の半分、つまり2.5なので、1次関数\(y=-\dfrac{1}{2}x+\dfrac{5}{2}\) のグラフは、y切片が2.5である右下がりのグラフとなります。それをまずは書きましょう。そのグラフの下側にある、x座標が正の整数である格子点について調べることとなります。
1次関数と格子点の難問

\(y=-\dfrac{1}{2}x+3+b\) が格子点(1、n)を通る。定数bがとりうる最小の値と、このときの整数nの値を求めなさい。ただしb>0とする。

答え: \(b=0.5\)、\(n=3\)
一次関数オリジナル難問の解説04

~着眼点~
3+bがy切片である1次関数\(y=-\dfrac{1}{2}x+3+b\) のグラフをまずは書きます。
このグラフが通る格子点のx座標が1であるということから、グラフとy軸との交点(0、3+b)から、xが1増加したときのyの増加量について考えます。
傾きが \(-\dfrac{1}{2}\) なので、xが1増加したときのyの増加量は-0.5となります。
つまり、点(0、3+b)からxが1増加し、yが-0.5増加したときの座標が(1、3)になる場合が、bが最小の値をとる場合です。
3本の1次関数のグラフが3角形を作らない条件の問題

次の3つの一次関数のグラフによって三角形が作られないような定数aの値をすべて求めなさい。
\(y=2x-4\)
\(y=-\dfrac{1}{3}x+3\)
\(y=ax\)

答え: \(a=2\)、 \(a=-\dfrac{1}{3}\)、 \(a=\dfrac{2}{3}\)
一次関数オリジナル難問05解説2
~突破口~
もし、初見の状態で試験本番でこの問題に出くわしたら、まずこのようにします。
3本の直線が三角形を作らないパターンというのは、どのようなパターンが考えられるか?を整理します。

1次関数のグラフの応用問題の解き方とおすすめ反復方法

坂田先生
最後に、1次関数のグラフの難問に対する実力を付けるためのアドバイスをさせてもらいます。
最後にアドバイス
ここまで解いてみてわかったと思いますが、1次関数のグラフの応用問題は、まずグラフに書くのがポイントです。

グラフを書いたあとで、「何に注目したのか」「何に気が付いたのか」「どんな予測が立ったのか」「何を試したのか」などの経験値を積むことが実力UPにつながります。

また、しっかり反復してある問題のストックがあれば、「あの問題と似ているかも」と、気が付くことも増えてくるでしょう。

ここで練習した問題は、そこまで「激ムズ」というほどの問題ではありません。(初見の場合はもちろん戸惑う問題もあります)

これぐらいのレベルの応用問題や難問は、ちょっと考えてわからなければ解答を見て、思考パターン、解法パターンのストックとして利用してください。

自分のなかでストックにするためには、反復が必要です。

手を動かして何周もすると時間がかかりまくるので、解法の図を見ながら口頭で自分に説明してあげてください。

この方法は、「解法の流れ」を府に落としやすいですし、時間短縮にもなり、かなりおすすめです。

また、復習や反復をせずに解き散らかすのはおすすめできません。

もし、手元に繰り返し愛用している問題集があるなら、そちらを反復しまくるほうが断然効率がいいです。

ここで習得できていない問題パターンだけ、ノートに写すなりして、反復用に加えるというのなら大丈夫です。