マッチ棒の規則性では、「1回に何本増えるか」「どの棒を2回数えているか」に注目すると、n番目の本数を式にできます。
このページでは、横につなぐ基本4問と、三角形・正方形・ひし形に広がる応用3問を解説します。問題ごとに図を見ながら、式の中の数が何を表すか確かめましょう。
基本4問から応用3問へ|このページの問題一覧
問題番号は教材とそろえています。途中の問題から読む場合も、それぞれの問題文と図を確認してください。
n番目のマッチ棒を数える前に
ここでの \(n\) は、図形が何番目かを表す1以上の整数です。\(n=1\) なら1番目、\(n=4\) なら4番目の図形です。図の「……」は、同じ並び方が途中にも続いていることを表します。
まずは4番目の図を見て、3番目からどのマッチ棒が増えたかを説明してみてください。それから、その考え方を \(n\) 番目に広げます。
問題31|三角形のマッチ棒の規則性
次の図のように、マッチ棒で作った三角形を、隣り合う図形どうしが1辺を共有するように並べます。\(n\) 番目の図形にあるマッチ棒の本数を、\(n\) を使った式で表しなさい。

考え方1:最初の3本に、2本ずつ足す
1番目は3本です。次の三角形をつなぐときは、すでにある1辺を使えるので、新しく必要なマッチ棒は2本です。
1番目・2番目・3番目・4番目の本数は、順に3・5・7・9本です。
4番目は、最初の3本に2本を3回加えたものです。
\(3+2\times 3=9\)(本)
同じように、\(n\) 番目までは2本を \(n-1\) 回加えます。
\(3+2(n-1)\)
\(=3+2n-2\)
\(=2n+1\)(本)
したがって、答えは \(2n+1\) 本です。
図の赤い部分が「1回に増える2本」、式の \(n-1\) が「増やす回数」に対応しています。
考え方2:三角形ごとに数え、共有する辺を引く
三角形を1つずつ別々に数えると、4番目は \(3\times 4\) 本です。ただし、図形のつなぎ目にある3本を、それぞれ2回ずつ数えてしまっています。
2回数えた1本は、1回分だけ引けばよいので、4番目は次のように求められます。
\(3\times 4-3=9\)(本)
\(n\) 番目では三角形が \(n\) 個あるため、別々に数えると \(3n\) 本です。隣り合う図形のつなぎ目は \(n-1\) か所あります。
青い辺の重複分を、1か所につき1本ずつ引きます。
\(3n-(n-1)\)
\(=3n-n+1\)
\(=2n+1\)(本)
こちらも \(2n+1\) 本になりました。
「2回数えたから2本引く」のではありません。実際にある1本を残すために、余分な1回分だけを引きます。
問題32|正方形のマッチ棒の規則性
次の図のように、マッチ棒で作った正方形を、隣り合う図形どうしが1辺を共有するように並べます。\(n\) 番目の図形にあるマッチ棒の本数を、\(n\) を使った式で表しなさい。

考え方1:最初の4本に、3本ずつ足す
1番目は4本です。次の正方形をつなぐときは、すでにある1辺を使えるので、新しく必要なマッチ棒は3本です。
1番目・2番目・3番目・4番目の本数は、順に4・7・10・13本です。
4番目は、最初の4本に3本を3回加えたものです。
\(4+3\times 3=13\)(本)
同じように、\(n\) 番目までは3本を \(n-1\) 回加えます。
\(4+3(n-1)\)
\(=4+3n-3\)
\(=3n+1\)(本)
したがって、答えは \(3n+1\) 本です。
図の赤い部分が「1回に増える3本」、式の \(n-1\) が「増やす回数」に対応しています。
考え方2:正方形ごとに数え、共有する辺を引く
正方形を1つずつ別々に数えると、4番目は \(4\times 4\) 本です。ただし、図形のつなぎ目にある3本を、それぞれ2回ずつ数えてしまっています。
2回数えた1本は、1回分だけ引けばよいので、4番目は次のように求められます。
\(4\times 4-3=13\)(本)
\(n\) 番目では正方形が \(n\) 個あるため、別々に数えると \(4n\) 本です。隣り合う図形のつなぎ目は \(n-1\) か所あります。
青い辺の重複分を、1か所につき1本ずつ引きます。
\(4n-(n-1)\)
\(=4n-n+1\)
\(=3n+1\)(本)
こちらも \(3n+1\) 本になりました。
「2回数えたから2本引く」のではありません。実際にある1本を残すために、余分な1回分だけを引きます。
問題33|五角形のマッチ棒の規則性
次の図のように、マッチ棒で作った五角形を、隣り合う図形どうしが1辺を共有するように並べます。\(n\) 番目の図形にあるマッチ棒の本数を、\(n\) を使った式で表しなさい。

考え方1:最初の5本に、4本ずつ足す
1番目は5本です。次の五角形をつなぐときは、すでにある1辺を使えるので、新しく必要なマッチ棒は4本です。
1番目・2番目・3番目・4番目の本数は、順に5・9・13・17本です。
4番目は、最初の5本に4本を3回加えたものです。
\(5+4\times 3=17\)(本)
同じように、\(n\) 番目までは4本を \(n-1\) 回加えます。
\(5+4(n-1)\)
\(=5+4n-4\)
\(=4n+1\)(本)
したがって、答えは \(4n+1\) 本です。
図の赤い部分が「1回に増える4本」、式の \(n-1\) が「増やす回数」に対応しています。
考え方2:五角形ごとに数え、共有する辺を引く
五角形を1つずつ別々に数えると、4番目は \(5\times 4\) 本です。ただし、図形のつなぎ目にある3本を、それぞれ2回ずつ数えてしまっています。
2回数えた1本は、1回分だけ引けばよいので、4番目は次のように求められます。
\(5\times 4-3=17\)(本)
\(n\) 番目では五角形が \(n\) 個あるため、別々に数えると \(5n\) 本です。隣り合う図形のつなぎ目は \(n-1\) か所あります。
青い辺の重複分を、1か所につき1本ずつ引きます。
\(5n-(n-1)\)
\(=5n-n+1\)
\(=4n+1\)(本)
こちらも \(4n+1\) 本になりました。
「2回数えたから2本引く」のではありません。実際にある1本を残すために、余分な1回分だけを引きます。
問題34|六角形のマッチ棒の規則性
次の図のように、マッチ棒で作った六角形を、隣り合う図形どうしが1辺を共有するように並べます。\(n\) 番目の図形にあるマッチ棒の本数を、\(n\) を使った式で表しなさい。

考え方1:最初の6本に、5本ずつ足す
1番目は6本です。次の六角形をつなぐときは、すでにある1辺を使えるので、新しく必要なマッチ棒は5本です。
1番目・2番目・3番目・4番目の本数は、順に6・11・16・21本です。
4番目は、最初の6本に5本を3回加えたものです。
\(6+5\times 3=21\)(本)
同じように、\(n\) 番目までは5本を \(n-1\) 回加えます。
\(6+5(n-1)\)
\(=6+5n-5\)
\(=5n+1\)(本)
したがって、答えは \(5n+1\) 本です。
図の赤い部分が「1回に増える5本」、式の \(n-1\) が「増やす回数」に対応しています。
考え方2:六角形ごとに数え、共有する辺を引く
六角形を1つずつ別々に数えると、4番目は \(6\times 4\) 本です。ただし、図形のつなぎ目にある3本を、それぞれ2回ずつ数えてしまっています。
2回数えた1本は、1回分だけ引けばよいので、4番目は次のように求められます。
\(6\times 4-3=21\)(本)
\(n\) 番目では六角形が \(n\) 個あるため、別々に数えると \(6n\) 本です。隣り合う図形のつなぎ目は \(n-1\) か所あります。
青い辺の重複分を、1か所につき1本ずつ引きます。
\(6n-(n-1)\)
\(=6n-n+1\)
\(=5n+1\)(本)
こちらも \(5n+1\) 本になりました。
「2回数えたから2本引く」のではありません。実際にある1本を残すために、余分な1回分だけを引きます。
4つの図形の数え方を比べよう
ここまでの4問では、どの図形も1つ増やすたびに1辺を共有します。そのため、次の2つの考え方を共通して使えます。
- 最初の本数+1回に増える本数×増やす回数
- 図形1個の本数×図形の個数−重複して数えた本数
| 図形 | 増分を足す | 重複分を引く | 答え |
|---|---|---|---|
| 三角形 | \(3+2(n-1)\) | \(3n-(n-1)\) | \(2n+1\)本 |
| 正方形 | \(4+3(n-1)\) | \(4n-(n-1)\) | \(3n+1\)本 |
| 五角形 | \(5+4(n-1)\) | \(5n-(n-1)\) | \(4n+1\)本 |
| 六角形 | \(6+5(n-1)\) | \(6n-(n-1)\) | \(5n+1\)本 |
間違えやすい3つのポイント
増やす回数をn回にしない
例えば正方形の1番目には、すでに4本あります。ここに3本を \(n\) 回足すと、1つ先の図形の本数になります。1番目から \(n\) 番目までに増やす回数は \(n-1\) 回です。
かっこの前のマイナスに注意する
\(-(n-1)=-n+1\) です。例えば \(4n-(n-1)=4n-n+1=3n+1\) となります。「−1」までそのままにしないようにしましょう。
図形の並べ方が変わったら、共有する辺を数え直す
今回は、図形が1つ増えると共有する辺も1つ増える並べ方です。縦横に広がる並べ方などでは、増える本数や共有する辺の数が変わります。同じ形の図形だからといって、今回の答えをそのまま使うことはできません。
応用編へ|広がる図では、数えるまとまりを変える
問31〜34では、図形を横に1つつなぐたびに、同じ本数が増えました。ここからの問35〜37では縦横にも広がるので、1回に増える本数は一定ではありません。
そこで、棒を向きごとに分けたり、同じ本数のまとまりに分けたりして数えます。ここでもnは「何番目の図か」を表す1以上の整数です。数えるのは外周だけでなく、内側の棒も含めた全体の本数です。
応用編で使う2つの和
1+2+…+n=n(n+1)÷2
1+3+…+(2n−1)=n²
例えばn=4なら、1+2+3+4=10、1+3+5+7=16です。前者は1からnまでの整数を足した数、後者は小さい方からn個の奇数を足した数です。以下の図で、どちらの並びが現れるか見てみましょう。
問35|三角形に広がるマッチ棒
次の図のようにマッチ棒を並べます。n番目の図形に使うマッチ棒の本数を、nを使った式で表しなさい。

まず横向きの棒だけを数えます。上から1本、2本、3本……、n本と並ぶので、横向きは、
\(1+2+3+\cdots+n=\dfrac{n(n+1)}2\)(本)
です。4番目なら、\(1+2+3+4=10\) 本あります。
左下がり・右下がりの棒も、図を回して見ると横向きと同じ並びです。それぞれの方向に \(\dfrac{n(n+1)}2\) 本ずつあります。
3方向を合わせると、
\(\dfrac{n(n+1)}2\times3\)
\(=\dfrac{3n(n+1)}2\)
\(=\dfrac32n^2+\dfrac32n\)(本)
答えは \(\dfrac{3n(n+1)}2\) 本です。4番目なら \(10\times3=30\) 本になります。
赤く塗った、上向きの小さな三角形だけに注目します。1段目に1個、2段目に2個……、n段目にn個あるので、個数は \(\dfrac{n(n+1)}2\) 個です。
この三角形には、それぞれ棒が3本あります。選んだ上向きの三角形同士では同じ辺を共有せず、図の棒はどれも、いずれかの上向きの三角形の1辺になっています。
したがって、
\(3\times\dfrac{n(n+1)}2=\dfrac{3n(n+1)}2\)(本)
と数えられます。下向きの三角形まで加えて3倍すると、同じ棒を重複して数えてしまうので注意してください。
問36|正方形の格子に広がるマッチ棒
次の図のように、正方形の格子になるようマッチ棒を並べます。n番目の図形に使うマッチ棒の本数を、nを使った式で表しなさい。

n番目は、小さな正方形が縦n個・横n個の格子です。縦向きの棒は、1列につきn本あり、列がn+1列あります。
縦の棒:\(n(n+1)\) 本
横向きの棒も同じ本数です。
横の棒:\(n(n+1)\) 本
全部で、
\(n(n+1)\times2\)
\(=2n^2+2n\)(本)
答えは \(2n^2+2n\) 本です。4番目なら、縦 \(4\times5=20\) 本、横20本で、合計40本です。
図の赤い線を目印に、棒を4つの同じ本数のまとまりに分けます。1つ分は、図のように1本、2本、3本……、n本のまとまりとして数えられます。
1つ分:\(1+2+\cdots+n=\dfrac{n(n+1)}2\) 本
これが4つあるので、
\(\dfrac{n(n+1)}2\times4=2n^2+2n\)(本)
です。例えば4番目は、1つ分が10本で、全体は40本です。分けた境目の棒を、隣のまとまりでも重ねて数えないようにしましょう。
図の赤い線で2つの同じ本数のまとまりに分けます。半分の本数は、1番目から \(1\times2\)、\(2\times3\)、\(3\times4\)、\(4\times5\)……となり、n番目では、
\(n(n+1)=n^2+n\)(本)
です。したがって、全体は、
\((n^2+n)\times2=2n^2+2n\)(本)
になります。4分割した2つ分をまとめると、この半分の数え方と対応します。
問37|ひし形のように広がるマッチ棒
次の図のようにマッチ棒を並べます。n番目の図形に使うマッチ棒の本数を、nを使った式で表しなさい。

図の赤い線を目印に、棒を同じ本数の4つのまとまりに分けます。1つ分は、1番目が1本、2番目が4本、3番目が9本、4番目が16本です。
各まとまりの棒は1本、3本、5本……の組として数えられ、n番目では奇数の和 \(1+3+\cdots+(2n-1)=n^2\) 本になります。
それが4つあるので、
\(n^2\times4=4n^2\)(本)
答えは \(4n^2\) 本です。4番目なら \(16\times4=64\) 本です。
灰色で示した小さな正方形を、斜めの列で数えます。1列にn個ずつあり、それがn列あるので、灰色の正方形はn²個です。
灰色の正方形同士は辺を共有せず、図の棒はどれも、灰色の正方形のどれか1つの辺になっています。そのため、1個につき4本として数えられます。
\(4\times n\times n=4n^2\)(本)
図にある小さな正方形をすべて数えて4倍するのではなく、灰色の正方形だけを選んでいる点が大切です。
棒の本数は4、16、36、64……で、\(2^2\)、\(4^2\)、\(6^2\)、\(8^2\)……とも表せます。n番目は \((2n)^2=4n^2\) 本です。具体例から予想するだけでなく、図の数え方と結び付けて確認しましょう。
1番目は4本です。2番目になると12本、3番目になると20本、4番目になると28本が外側に増えます。増える本数も、8本ずつ大きくなっています。
図の矢印のように外側の階段状の線を移して数えると、4番目で追加される棒は、1方向7本ずつの4方向、\(7\times4=28\) 本と分かります。
n番目へ進むときに増える部分は、1方向につき2n−1本で、4方向あります。したがって、n≧2では \(4(2n-1)\) 本ずつ増えます。
最初の4本も \(4\times1\) と書けば、n番目までの合計は、
\(4\{1+3+5+\cdots+(2n-1)\}\)
\(=4n^2\)(本)
です。最初の4本と増えた12本・20本・28本……を区別すると、図の変化と式を対応させやすくなります。
3つの図形の答えを比べる
| 問題 | 数え方の例 | n番目の本数 |
|---|---|---|
| 問35 | 1+2+…+n本を3方向 | \(\dfrac{3n(n+1)}2\) 本 |
| 問36 | n(n+1)本を縦と横で2組 | \(2n^2+2n\) 本 |
| 問37 | n²個の正方形を4本ずつ | \(4n^2\) 本 |
スマートフォンでは、必要に応じて表を横に動かして見てください。
学習のポイントと間違えやすい点
- 1方向を数えてから全体に広げる:向きごとの本数が同じかを図で確認します。
- 図形の数×辺の数では重複に注意:問35では上向きの三角形、問37では灰色の正方形を選ぶことで重複を避けています。
- 格子の端の列を忘れない:問36はn個の正方形に対し、棒の列はn+1列あります。
- 増える本数と総数を区別する:問37の4(2n−1)は追加分、4n²は全体です。
- 式と図を対応させる:同じ答えになる別解でも、数えたまとまりは違います。
パターン別に学習したい&印刷したい方へ




























1番目から4番目までは、3回増やします。
1番目→2番目→3番目→4番目と進むからです。同じように、1番目から \(n\) 番目まで増やす回数は \(n-1\) 回です。