家庭教師で成績が上がらない事例の共通点|プロ講師が本音で回答します

家庭教師で成績が上がらない

お母さま
家庭教師ってそもそもどれほどの効果があるのでしょうか。家で勉強をしない子の場合、先生に教えてもらっても結局無駄になってしまって、成績が上がらないものでしょうか。
坂田先生
100名以上指導したプロ講師がこんな疑問にお答えします。
このページの内容
  1. 家庭教師で成績が上がらない事例の共通点
  2. 家庭教師で成績が上がるどうかをチェックする上手な方法
  3. 成績が上がるとしてもおすすめしない方法

家庭教師で成績が上がらない事例の共通点

1:家でまったく勉強しない

家でまったく勉強しない場合、どんなに家庭教師の先生にみっちり授業をしてもらったとしても効果は薄いと言わざるを得ません。

坂田先生
僕は、復習のための課題を出すことがありますが、それは、次回の家庭教師の授業までにこれをしておかないと、前回の内容をすっかり忘れてしまうだろうから、必要なこととして出しています。
にゃんこ
家庭教師から出される課題をしないと、授業の度に、前回の内容を復習してから次に進むことになり、ちゃんと課題で復習している子に比べて、進みが半分以下のペースになってしまいます。

学生の講師であろうがプロ講師であろうが、これは同じです。

定期テストのための準備や、高校受験や大学受験など、家庭教師を依頼した目的はそれぞれあることでしょう。

目的にふさわしい勉強時間を毎日確保してあげないと、いくら家庭教師の時間だけ集中していたとしても、それだけで目的は達成できません。

にゃんこ
例えば週3回で2時間授業を依頼したとしても、週にたった6時間しか勉強時間を確保できていない、ということになります。
坂田先生
しかもこれは結構たくさん依頼された場合の話で、90分授業を週1回というご依頼もよくあります。

それだと1週間に1.5時間ということになります。

週に1.5時間の勉強では、成績が上がることのほうが不思議な話です。

坂田先生
僕は、中学生の定期テスト対策を見る場合、勉強する範囲をできるだけせまくして、そこだけを繰り返すよう指示していますが、それでも毎日の復習は必要です。
参考:中学数学の定期テスト対策を公開|平均点60点で80点をとるための具体的な勉強法

自分で勉強時間を確保する子が、家庭教師でやるべきことの指示を受けた時、効果は発揮されます。

2:わかっただけで解くための練習をしていない
坂田先生
問題と解説を読んで、あるいは授業を聞いて、わかっただけで次の内容に進んでしまう場合、成績は上がらないです。
にゃんこ
わかると解けるには壁があり、繰り返し練習して、それを身に付ける過程を踏む必要があるからです。

定着の段階

わかったことを実際に使って解答できるかどうかの練習を繰り返す部分が勉強です。

坂田先生
そのため僕をはじめ家庭教師の先生は、確認のための復習をするよう、課題を出します。

もちろん家庭教師にはいろいろな使い方があり、自分でどんどん勉強して、わからないところだけ質問するという使い方もOKなので、そういった方にはこのような指示は出しません。(僕から課題を出さずとも、自分でちゃんと復習する場合がほとんどですので)

ただどちらにせよ、わかった後に、それを身に付ける復習のための時間をとって自分で勉強できないと、成績は上がらないです。

 

家庭教師で成績が上がるどうかをチェックする上手な方法

お母さま
うちの子は、普段はあまり家で積極的に勉強はしないのですが、学校からの宿題はちゃんとこなしています。

ただ、それ以外の勉強時間はそこまで確保していないようなので、定期テストの結果もパッとしません。

家庭教師の先生からの宿題なら、ちゃんとやってくれると思うのですが、実際どうなるのかを知りたいです。

このような場合だと、実際に家庭教師やオンライン家庭教師をつけてみて様子を見る、というのも手でしょう。

坂田先生
ただし、いきなり長期的な依頼をしてしまうのは少々リスクがあります。(どんな先生かもわからないし、相性の問題もあります。)
にゃんこ
なので最初は、次の定期テストまで短期の家庭教師を依頼する、という方法をおすすめします。

参考:次の定期テストまでの短期集中オンライン家庭教師【数学授業&勉強法を伝授する特別講座】

坂田先生
その際に、入会金や解約金や教材費などのかからないところがおすすめです。

最初に短期のみで依頼して、成績が上がったり、ちゃんと家で勉強してくれる様子を確認できたら『その先生に』引き続きお願いすることは可能か?ということを伝えておくといいでしょう。

もっと言うと、お子様のほうも、最初は緊張感ゆえに勉強してくれやすい状態となります。

なので、家庭教師をつけた最初の1ヶ月あたりの勉強している様子を見てホッとするのではなく、もし可能であれば3ヶ月後あたりの様子で判断してください。

できれば、それが理想的です。

 

成績が上がるとしてもおすすめしない方法

坂田先生
家庭教師をつける際、週4や毎日の指導依頼をされる方が、ごくまれにいらっしゃいます。

そのような場合は、お子様と徹底的にお話をさせてもらって、場合によっては多くて週3からお願いするよう伝えています。

なぜかというと、お子様が自らの意志で積極的に勉強をしたいというケースであれば問題ないのですが、そうでない場合、強烈な勉強アレルギーになってしまう可能性があるからです。

坂田先生
実際、僕は中学受験のために塾と家庭教師漬けの毎日で勉強アレルギーになった子に出会ったことがあります。

とても頭の良い子でしたが、僕が担当した当初は、自分で勉強する気持ちは一切なく、『勉強=嫌な時間』という構図がその子のなかに出来上がっていました。

学校の宿題もこちらからの宿題ももちろん一切せず、週3回2時間の授業のみがその子にとっての唯一の勉強時間でした。

週に6時間の勉強時間の場合、科目を絞れば定期テストであれば、ある程度の点数はねらえます。(さすがに高得点は無理ですが、平均点あたりであればカバーできます。)

ただ、これはできればおすすめしません。

坂田先生
いやがっている子にさらに勉強漬けの時間を強要するぐらいなら、科目を絞って範囲を絞って、家庭教師や塾の時間を減らしてください。
にゃんこ
そして、そこだけをまずは点数がとれる状態にして、自信や楽しさを育ててゆくほうがよっぽど将来のためになります。
坂田先生
社会などの暗記科目は勉強時間に応じてすぐに点数に反映されやすいので、おすすめです。(英語や数学はこれまでの復習に時間が必要なので、努力が点数としてあらわれるまでに時間がかかってしまいます。)
にゃんこ
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